ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)
5-8-3 反射する素材ののライティング
金属など、鏡面に近い被写体です。ペーパークラフトにはあまり使用されないので幸いなのですが、とてもライティングの難しいものです。被写体の反射面に周囲のものが写りこみがちなので、それをいかにコントロールするかが大切になります。
その方法の一つとしては、ライトまたは被写体周囲をディフューザーですっかり覆ってから、その一部に白い紙や黒い紙を重ねることで、金属部分に余計なものが写りこむのを防ぎつつ、光の反射を和らげ、光に意図的グラデーションを加えるという方法があります。こうすることで被写体に美しい立体感を与えることができます。つまり、(2)の滑面と同じように、ディフューザーですっかり覆ってしまうだけだと、表面にまったくつやがなくなって金属の素材感がなくなってしまうので、金属表面に何か都合のよいもの(黒い紙などの薄い影など)を映りこませるのがコツになります。わざと色鮮やかな風景などを映りこませてみるのも面白いでしょう。
金属面などは反射のことを考慮しないと、蛍光灯などの照明の形がすっかりそのまま映りこんでしまうこともあります(小さい面でも、よく見ると写っていたりするので、注意が必要です)。こういう場合は、蛍光灯に丸い穴を開けた白画用紙をメンディング・テープで取り付けるなど、映りこむ光の形を変えてやる必要があるかもしれません。(でもこうすると、蛍光灯の光が暗くなってしまうので、全体の光量を補ってあげることも考えなければなりませんが……。)ただし反射のことを気にしすぎて、金属面に平面的な白一色だけが映りこむようにしてしまうと、逆に写真がのっぺりしたつまらない印象になってしまいます。むしろどのようにメリハリをつけて映りこませるかを考えましょう。
アクセサリーなどの小さいものの場合は、背景や床面の布にわざと緩やかな皺を入れてその上に置くと、優雅なイメージになります。また煌めきを表現するために、小さなLEDライトなどの弱めの点光源で、アクセントライトをあててやるのも効果的です(鏡などを使って反射光にしてあててみても良いでしょう)。