ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

5-6-5 バックライト(背後上斜め45°から、または背後からの光)

 作品撮影でバックライトという場合は、単純な真後ろではなく、被写体背後の上斜め45°からの半逆光をさすことが多いようです。これも後ろ斜め45°からの光と同じように商品撮影の定番のライティングの一つで、特に料理の写真のような、被写体の上の部分(皿にのせられた料理)を美しく撮影したい場合に、よく使われます。ものの存在感を表現するとともに、適度な奥行も感じさせることができるライティングです。
 また被写体の真後ろからさす逆光のことを、バックライトと呼ぶ場合もあります。被写体はシルエット気味になりますが、輪郭が綺麗に浮き上がりますし、樹葉などの光を透過する被写体であれば、細かい葉脈までが浮き上がるような美しい写真が撮れます。人物を撮影する場合には、この逆光または半逆光を使って撮影した方が、眩しくないため表情も柔らかく美しくなり、被写体の瞳も大きくなって、良い写真が撮影できることが多いようです。
 でも実はこの場合、カメラを写す側が逆に順光になってしまうので、ファインダー内に太陽光や光源が直接入ってしまうことがあるんですよね。これは目を痛めますので、避けるようにしましょう。画面上、どうしてもこの状態で撮影しなければならない場合は、モニターを活用して撮影しましょう。
 逆光は被写体の輪郭を美しく切り取ることができるので、被写体の存在感を効果的に表現できるという面もありますが、一番写したいはずの被写体の前の部分が、どうしても暗く沈んでしまうので、その細部の描写のために、レフ板や補助光がどうしても必要になってきます。これがうまく処理出来るようになると、光と影の両方が美しい、素晴らしい写真を撮ることが出来るようになります。写真初心者にはとても難しいライティングの一つですが、5-6-4と同じ戦略で、これにもチャレンジしてみてください。

後上斜め45°からの光で撮影後上斜め45°からの光で撮影。ポートレイト向きの光です。後斜め45°と違いがわかりにくいですが、肩への光の当たり方が違います。違いが分かりやすいように、あえてレフ板などの他の補助光を使わずに撮影しています。

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