ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)
5-7-2 間接(バウンス)光
間接(バウンス)光というのは、ライトから壁や天井に向けて光をあてて、反射する間接光のことです。こうすることで直接光の硬い光を和らげて、被写体の表情や室内の雰囲気などを自然に描写することができます。
特にストロボなどの強い光は、被写体に直接光をあてると、壁に不自然な黒い影が出て画面が汚くなってしまいます。このような場合は、天井や壁に光を反射させて、被写体の斜めから間接光をあてるのが効果的です。こうすること、画面全体に光がまわるとともに、被写体に自然な柔らかい影を作り出して立体感がでてきます。なお、天井からの反射を使う場合には、反射光が被写体の真上から当たって、顔の下に陰をつくってしまうことがあります。これを避けるために、被写体の真上ではなく斜め上から光があたるように心がけましょう。また、左右の壁の上の方を使って反射させると、被写体に自然な陰影がつき、立体感のある描写となります。
反射させる面は、できるだけ白または明るい淡色を使いましょう。反射によるストロボの光量低下を抑えることができます。また反射させる面に濃い色がついていると、その色が被写体の色に悪影響(色かぶり)を与えることもあります。
周囲の天井や壁の色が暗すぎる場合には、レフ板にバウンスさせてみるのも一つの手です。被写体が天井や壁から遠すぎてバウンス光量が不足しそうな場合も、レフ板を使う、補助光源を追加するなどの工夫が必要になります。近くに白い壁がある場合には、被写体にお願いしてそちらへ移動してもらう、という手もあります。
ただし間接(バウンス)光の場合は、同じ発光量でも、ストロボから反射面までの距離や、反射面の色や材質などによって、被写体に届く光の強さが異なってくるので、適正な露出の設定が難しくなります。この場合もディフューザーを使う場合と同様に、カメラの設定を「自動」または「室内」にして撮影し、不満点があればモニターで確認しつつ露出補正をしていきましょう。