ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

5-7-1 ディフューザー

 光源と被写体の間に半透明のものを挟み、光を拡散(ディフューズ)させるのが、ディフューザーです。普通はトレーシングペーパー(トレペ)を使います。写真撮影用に幅広、厚口、耐熱性のものが売られています。このトレーシングペーパーをライトと被写体の間に挟んで、ライトから数センチの場所から一メートルぐらいの場所までトレーシングペーパーを徐々に動かして、被写体の影の状況をみてください。離れるにつれて影の輪郭がどんどんぼやけて、光が拡散していくのが分かると思います。このように同じディフューザーでも置き場所によって、光の拡散効果は変化します。
 次にトレーシングペーパーではなく、白い大きな布をライトの前にかざしてみましょう。半透明のトレーシングペーパーより、さらに光が拡散され画面が暗くなったのが分かると思います。画面に与えたい印象の光になるよう、ディフューザーの素材や位置を選びましょう。
 ……とはいっても実際の撮影時には、トレーシングペーパーや白布などのディフューザーは、位置をじょじょに動かしたりしないで、初めからライトの傘に洗濯バサミやマスキングテープで留めて使う場合が多いでしょう。撮影のたびに持ってくれる助手は簡単には見つからないでしょうし、ライトの傘以外の場所に、ディフューザーをうまく留める場所もなかなか見つけられませんから。そういう場合は、トレーシングペーパーを二枚重ねにしてみる、一枚はライトを覆って一枚は傘から垂らすだけにしてみる、半分だけ覆う、などの工夫をして、目指す光線状態を作り出しましょう。
 ところで、ディフューズというのは光源と被写体の間に異物を挟みこむ事ですから、光量が落ちて全体的に暗っぽい写真になってしまうのは避けられません。それでもカメラの設定を「自動」または「室内」などのモードに設定してあれば、カメラがその光状況に合わせて撮影してくれます。また自分で露出を変える技術のある方は、ディスプレイの様子を確認しつつ露出補正を+1.0から増やしてやれば、影の調子は変えずに、全体を明るく撮影することが可能です。

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