ちょき☆ぱたん 紙の豆知識 (chokipatan.com)

10-6 紙の不透明度

 紙の不透明度とは、光が紙を透過しない度合を表した数値で、数値が高いほど不透明度が高く、下の図柄が透けて見えません。
 不透明度はその現象により「白紙不透明度」「印刷不透明度とインキの浸透」があり、印刷用紙に求められる重要な品質特性です。
 一般に、紙内部の密度が高いほど、紙の不透明度が高くなります。坪量の大きい紙ほど不透明度が高くなる傾向があり、同じ坪量の紙の場合は、塗工紙の方が非塗工紙より不透明度が高い場合が多いようです。また坪量が小さくても不透明度を保てるよう工夫されたインディアン・ペーパーなどの薄葉紙は、辞書などに利用されています。

(1) 白紙不透明度(ショースルー、透き通し)
 白紙不透明度は、紙が光を通さない度合を示す数値で、%で表されます。単に不透明度とも呼ばれます。下の紙の図柄が上の一枚の白紙を透き通して見えない度合で、不透明度はJISで規定されています。(JIS P 8149:2000 紙及び板紙-不透明度試験方法(紙の裏当て)―拡散照明法)

(2) 印刷不透明度(プリントスルー)とインキの浸透(裏抜け、ストライクスルー)
 印刷不透明度は、紙に印刷した図柄が、その裏面から透き通って見えない度合の数値のことです。印刷不透明度に影響を与える要因としては、白紙不透明度とインキの浸透性があります。白紙不透明度が高くても、インキの浸透性が高ければ印刷不透明度は低下します。特に薄い紙ではインキが裏面に抜けることがあり、これを裏抜けと言います。


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