ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

4-6 日中シンクロ

 ストロボは普通、周囲が暗い時に使いますので、明るい昼間に使うことはめったにありません。でも日中でもストロボを使った方が、きれいに写真をとれることがあります。たとえば昼間の公園で木陰のベンチに座っている人物を撮りたい場合や、明るい昼の舗道に舞い散る雪の情景を撮りたい、という場合です。
 カメラがストロボは不要と自動判断する程度に周囲が明るい環境で、強制的にストロボ発光させるのが「日中シンクロ撮影」という技法です。
 たとえば明るい公園の木陰の人物は、周囲は明るいので、そのまま撮ると人物は暗く写ってしまいます。こんな時は、その人物に「レフ板」で光を当てて明るくしてあげることもできますが、レフ板なんて普通は持ち歩きませんし、たとえ持っていても、レフ板とカメラを同時に持って撮影するのはかなり面倒です。
 こんな時は「日中シンクロ」で不足する光量を補ってあげましょう。明るい公園も木陰の人物も、両方がきれいに写ります。人物の場合は、木陰ではなくても、逆光と日中シンクロを利用するときれいに撮れます(「太陽光での人物撮影方法」項目を参照)。
 やり方はとても簡単。デジカメの「ストロボ」を「強制発光(常時発光)」にして被写体に向けてシャッターを切るだけです。この時、それ以外の撮影モードは「オート(自動)」または状況に合わせて「近い風景」「室内」などのモードに設定しておきましょう。最近のカメラとストロボは、被写体と周囲の明るさを測光して、最適なストロボの光量と絞りおよびシャッタースピードを自動で設定してくれます。これは夜間や室内はもちろん、日中の屋外でも同じです。
 この日中シンクロ撮影を成功させるには、人物と背景との明るさのバランスを取ることが大切です。ストロボの光量が強いと、人物だけが明るくなって逆に背景が暗くなってしまう場合もあります。ここでカメラに詳しい人なら「露出補正」「撮影モードをシャッタースピード優先に変更」などさまざまな方法で対処できますが、カメラ初心者の場合は、デジカメの「撮影したものをすぐに確認できるモニター」を利用して、自分の立っている場所やカメラの向きなどをいろいろ変えて撮影し直しましょう。木陰から明るい場所へと自分の立ち位置を変えると、カメラに入る光の量が変わりますし、舗道に向けたカメラは、角度によって反射してくるストロボの光量が変わりますので、写ったものをデジカメのディスプレイで確認して、良い撮影位置を探してみましょう。

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