ちょき☆ぱたん 写真補正の豆知識 (chokipatan.com)
第4部 画像データと印刷の基礎知識
1 画像データの種類
1-5 参考:JPEG形式画像データの保存での劣化
JPEGはデジカメ写真などで標準的な形式なので、JPEG形式画像データの保存で「劣化」するということについて、ここで少し補足説明します。
「JPEGファイルは、写真画像加工ソフトなどで保存をするたびに、画像から、省略しても目立たない部分を間引いてデータに「圧縮」をかけるので、画像が劣化するという特徴があります。圧縮には、データが小さくて済むという利点と、画像がやや劣化するという欠点の両方があります。」と本文中で説明しました。えっ、じゃあ、写真をバックアップするために、コピー「保存」するたびにも実は「劣化」していたの? と不安に感じた方がいるかもしれませんが、そんなことはありません。Windowsのファイル操作で、JPEG画像を他のメディアに「コピー」や「移動」をしても画質は劣化しません。つまりカメラからPCに、単純に写真(画像データ)をコピーすることでは、画質は劣化しません。
劣化する可能性があるのは、写真画像加工ソフトなどでJPEG画像を開いて、上書きしたり、名前を変えてもう一度JPEG形式で保存したりする場合です。この場合は、たとえ何も修正していなくても、画質が劣化してしまう可能性があります。この画質の劣化度合いは圧縮率で決まります。そして一度圧縮してしまったJPEG画像は元の画質に戻すことはできません。このような理由から、画像データに修正を何度も加えるなら、圧縮をしない(画像劣化のない)BMP形式などの形式で保存して作業する方がいいでしょう。
一方、圧縮率を上手にコントロールすれば、高画質を維持したままファイル容量を小さくすることも可能です。写真画像加工ソフトの中には、PhotoshopなどJPEG形式で保存するとき、圧縮率を変えられる製品があります。
とは言っても、どの程度の圧縮率が良いかなどは、なかなか決められませんので、カメラからPCに移した写真ファイルは、写真画像加工ソフトで「切り取り」や「色調整」した後のものだけを保存するのではなく、カメラから移したオリジナルデータも残しておくようにしましょう。