ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

2 撮影の具体的手順を考える

 撮影の目的と表現方法の概要が決まったら、実際に撮影する場合の手順を考えます。普通に使用する以外の機材が必要な場合は、機材の手配なども行いましょう。
 撮影手順は頭で考えるだけでなく、計画書やメモにしておくと便利です。実際に撮影する場合は、普通、一度に複数枚の写真を撮ることになりますので、保存する時や編集する時に、このメモが役に立ちます。メモを映画撮影の時の「カチンコ」のように使いましょう。

2-1 作品記録撮影の具体的手順(一例)

 作品を記録撮影する場合には、一般的には、作品を一周ぐるっと回しながら角度を変えた作品全体像を3から4面撮影(標準的写真)して、次に作品の中で一番見てほしいところに寄ってクローズアップして1~2枚撮影(説明的写真)、最後に、背景を変えたり小物を変えたり、ライティングを変えたりして雰囲気を変えて4~5枚(イメージまたは状況的写真)、といったところでしょうか。撮影の途中で背景を変える場合には、その背景で写す写真をまとめて撮影するなどの撮影手順の効率化も計画段階で考えると良いでしょう。
 計画がまとまったら、計画書としてまとめる他に、メモ用紙にサインペンで次のように書いておきましょう。
1 全体写真(前)+カラーチャート 背景は灰色の布
2 全体(前) (※2以降はカラーチャートなし)
3 全体(右前斜め45°)
4 全体(左前斜め45°)
5 全体(右後斜め45°)
6 全体(左後斜め45°)
7 部分1(例:前の右窓部分)
8 部分2(例:屋根の煙突部分)
9 全体(前)(背景を森林の絵に入れ替え)
10 全体(右前斜め45°)背景は森林

 このように簡単に書いたメモ用紙を使って、どの項目が次の写真かが分かるようにして撮影前に写真に撮影しておけば、何をどのように撮影したものかが分かります。(メモを一枚ずつ切り離す、またはどの項目を撮影しているか印をつけておく)。もっとも例にあげたシーンは写真を見ればすぐに分かるものばかりなのでメモは不要かもしれませんが、ライティングを変えて写したもの等は、写真を一見しただけでは分かりにくかったりするので、メモを書いておく習慣をつけておくと、撮影後の整理作業がぐんと楽になるだけでなく、撮影もれを防ぐことも出来ます。
 また撮影に慣れていないうちは、同じシーンで「撮影モード」「露出」を変えた写真を数枚ずつ撮って、一番良いものを選ぶことにしましょう。そうしているうちに、だんだんコツがつかめてくると思います。難しい撮影の場合も、これを行っておくと、たとえ全部の写真が失敗作(露出過多や不足の写真ばかり)だったとしても、Photoshopなどの写真画像加工ソフトを使って、失敗作の中の成功部分のみを合成するなどというワザを使うことが出来ます。この場合もさきほどのメモが役に立ちます。「シーン」のメモの脇に「テイク番号」と内容を描いたメモ用紙を置きましょう(例:「テイク1 レフ板あり」「テイク2 レフ板なし」「テイク3 撮影モード(スポーツ)」)
 なお、あらかじめこのような撮影計画をきちんと一覧表にしておけば、カチンコ的に使うメモ用紙は「1-1」「S1-T1(シーン1のテイク1の意味)」のような簡単なものでも良いでしょう。
 またこれらのメモの写真は、作品の写真をSDメモリからパソコンに移して作品写真の画像ファイルにメモ書きした後には、もちろん廃棄してしまって構いません。

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