ちょき☆ぱたん デジタルカメラの豆知識 (chokipatan.com)

4-2 ストロボの使い方

 一般にストロボを使用する場合とは、被写体に当たっている光が不足している時で、暗い室内や夜の屋外、また日中でも逆光で撮影する時などです。
 ストロボは「自動」設定でほぼOKなのですが、特殊効果を出したい場合などは、同じ場面でカメラの設定値をいろいろ変えて何枚か撮ってみるなどして、自分のストロボの正しい性能を知っておきましょう。また、通常は一度発光させるごとに充電が必要になるので、ストロボを使用しない時のようには次々とシャッターが切れないので、注意が必要です。
 内蔵ストロボは、ストロボ機能を「自動」または「オン(強制発光)」にして使用します。たいていのカメラには、ストロボの発光量を自動的に補正する機能(自動調光)がついているので、光の量などを設定する必要もなく簡単に使うことが出来ます。
 ただ、内臓ストロボはレンズそばに固定してあるものが多いため、正面からしか光が当てられないという弱点もあります。正面からの光だと作品の立体感を表現しにくいので、作品撮影の時には、できるだけ「オフ」にして撮影した方が良いでしょう。

 内臓ストロボで多い失敗の例としては、主に次のものがあります。

(1) 被写体が離れすぎていて、ストロボの光が届かない
 ストロボの有効範囲はカメラによって違いますが、だいたい0.7~4mぐらいの範囲です。被写体との距離が遠すぎるとストロボ光が届かないし、近すぎると露出が正しくコントロールされなくて画面が白っぽくなってしまったりします。3m以上離れると注意が必要です。遠い場合は、被写体に近づくか、ストロボ不足でも写るようISO値を高感度にする、シャッタースピードを長くする、などの工夫が必要になります。

(2) 広角レンズを使っている時、画面の周辺が暗くなってしまう
 内臓ストロボの照射角はあまり広くないので、画面の周辺になっている部分まで光が届かないことがあります。この対処法は(1)と同じです。

(3) ストロボの光が画面に写ってしまう
 ストロボの発光によって、不要な反射光やテカリが画面に写りこんでしまう場合があります。とくに被写体の背景が鏡やガラスなどの場合には、正面からストロボが当たらないよう、鏡などの反射を起こしやすいものの斜め位置に移動してから撮影するなどの工夫をしましょう。

(4) レンズフードをつけっぱなしで、写真にフードの影が写ってしまう
 一眼レフの内臓ストロボを使用する場合には、レンズフードを外しておきましょう。レンズフードがついたままだと、それにストロボ光の一部がさえぎられてしまい、写真に思わぬ影が出来てしまう場合があります(ケラレと言います)。またツバの広い帽子をかぶっている場合も、ストロボにかからないように注意しましょう。

 正面からの光しか利用できないという弱点はあるものの、内臓ストロボは軽くて機動性があり、機能もカメラ任せで失敗もないため、初心者には安心で便利なストロボです。
 外付けのストロボは、内蔵ストロボに比べると光量が大きいものが多いようです。光の強さはガイドナンバーの数値で表されていて、数値が大きいものほど強く発光できます。種類も豊富で、照射角度を変えられるものや、やわらかい光にするアダプターがついているものなど、さまざまなものがあります。
 ただし、外付けストロボは、取り付けるとカメラが重くなったりバランスが取りにくくなったり、外で使うには機動性が悪かったりするので、カメラ初心者には必要ないと思います。
 それでも外付けストロボがあると、さまざまなライティングを行うことが出来るという大きな利点もあります。外付けストロボは、向きが変えられるだけでなく、カメラ本体から離して使うことができるので、向きや置く位置によって順光や斜光、トップライト、逆光など、さまざまな光線の状態を作り出すことができるからです。

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