ちょき☆ぱたん 写真補正の豆知識 (chokipatan.com)
第3部 実践2写真補正のコツ編
3 写真の配置と合成のコツ
3-1 TVへの液晶画面のはめ込み合成
TVなどを普通に撮影すると、TVと液晶画面の両方を美しく見せることがかなり難しいことが分かります。こういう場合は、TVと液晶を別々に撮影しておいて、液晶画面をTVにはめこみ合成すると、商品の特性をきちんと伝えられる美しい写真を作ることが出来ます。
(1) 液晶画面の外周に沿ってTV本体を切り抜いて、新規レイヤーを作ります。画面四隅がカーブしている場合がありますから、そこに注意して切り抜きましょう。自然な感じに合成できるように、選択範囲で0.5pixel境界をぼかします(金属などの硬いものの境界線は、あまり大きくぼかさないほうがうまくいきます)。TV画面は少し凹んだところに液晶画面がありますので、「レイヤー」「レイヤースタイル」「ドロップシャドウ」を設定して、内側に向かって画面が凹んで見えるようにします。
(2) 新しいレイヤーを作って、TVの画面より一回り程度大きくなるようなサイズで、はめこむ画像を「イメージ」「変形」「自由変形」などで整形します。
(3) TV本体が上、液晶部分にはめこまれる画像が下になるようにレイヤーを重ねます。
(4) TVとはめ込み画像との違和感を緩和するため、TV画面の外枠外周に合わせて選択範囲を作って新規レイヤーを作り、白から透明のグラデーションをかけましょう(このレイヤーはTVより上に置きます)。このようにして、元画像とはめこみ画像の両方に共通した光をかけると、全体の一体感が生まれてきます。この時、グラデーションの不透明度を下げて、自然な感じに見えるよう調整しましょう。
<参考:上下のレイヤーのオブジェクトを同じ位置にする方法>
下のレイヤーのオブジェクトをコピー&ペーストした時に、下のレイヤーと全く同じ位置に配置したいのに、ずれた位置がなかなか修正できないことがあります。
こういう場合、通常は、上のレイヤーの画像の不透明度を下げて、下を見ながら少しずつ移動させて合わせていくのですが、上下のレイヤーの「レイヤーモード(描画モード)」を「差の絶対値」にしてみる、という方法もあります。
「差の絶対値」とは上のレイヤーの画像を下のレイヤーの画像を比較して、明るい色から暗い色を引くというモードです。つまり上のレイヤーを「差の絶対値」にすると、上下のレイヤーのオブジェクト位置が一致した時に真っ黒になるのです。真っ黒になるまで上のオブジェクトを移動してから、レイヤーモードをもとに戻して不透明度を下げ、合っているかどうかを確認してみましょう。位置合わせが、より楽にできると思います。