ちょき☆ぱたん 写真補正の豆知識 (chokipatan.com)
第1部 実践1基礎編1写真補正
3 Photoshop Elementsで補正を行う前の準備作業
3-3 Photoshop Elementsの基本操作を知る
3-3-6 選択範囲の操作
(1) 選択範囲の移動
選択範囲の位置がずれている場合は、ドラッグして移動させることが出来ます。
(2) 選択範囲の追加・削除
選択範囲に一部を追加して拡張したり、選択範囲の一部や全部を削除したり出来ます。また複数の選択範囲から共通する部分だけを選択することも出来ます。
(3) 選択範囲の反転
選択範囲を反転できます。写真の中の人物以外の背景全部を選択したい場合、まず人物を選択してから選択範囲を反転させると、簡単に背景全部を選択できます。
(4) 選択範囲の境界をぼかす
選択範囲をきっちり切り抜くのではなく、ぼかして切り抜きたい(例:年賀状に子供の写真を周囲の背景をぼかして貼り付けたい等)という場合がありますが、選択範囲を指定するときに、オプションで「境界をぼかす」ことが出来るので、これを利用すると良いでしょう。
この「ぼかし」は年賀状に子供の写真の周囲をぼかして貼りつける時のように、大きくばかすことにも使われますが、写真を合成する時にも大いに活用できます。写真の背景を変更するためや、コラージュに利用するために被写体を切り抜く場合は、0.5ピクセル程度ぼかした方が周囲になじみやすくなるので、合成した写真が自然に見えるようになります。
(5) 選択範囲の形状を変える
選択範囲は、「境界線」「滑らかに」「拡張」「縮小」を選択することで、形を変えることが出来ます。
例えば5ピクセルの「縮小」を選ぶと、選択した範囲が5ピクセル分内側の範囲に狭まります(選択した範囲の内容が縮小されるのではなく、選択範囲が内側に狭まるのです)。写真の中からある商品の部分だけを切り抜きたい時に、周辺からの反射で商品の縁の部分だけ色が変わってしまっていることがよくありますが、選択範囲を実際より数ピクセル内側にして選択することで、より自然な感じに切り抜けるようになります。「縮小」を使うと簡単にこのような切り抜きが出来るのです。
(6) 選択範囲のカット、コピー、ペースト
選択範囲は、カットやコピーでクリップボードへ移動することで、他のレイヤーやアプリケーションへ、画像(ビットマップ)データとしてペーストすることが出来ます。
(7) 選択範囲の切り抜きトリミング
長方形ツールで選択した範囲をトリミングして、必要な画像だけのデータを作ることが出来ます。また長方形以外の多角形の図形(ハート形や雲形など)で切り抜くことのできる型抜きツールもあります。
(8) 背景を透明にする(「マジック抽出」など)
商品写真などの場合は、撮影時に使ったテーブルなどの不要なものを消して、商品だけを切り抜きたいことがよくありますが、マジック消しゴムツールや背景消しゴムツールを使うと、背景などの不要な部分を透明にして必要な部分を切り抜くことが出来ます。
マジック消しゴムツールが、クリックした個所のピクセルを基準にピクセルの削除を行うのに対し、背景消しゴムツールは、ツールブラシの大きさの中心点で拾った色を認識してブラシの範囲内で対象となる色だけを削除するので、背景消しゴムツールの方が、マジック消しゴムツールよりも複雑な切り抜きや背景の透明化ができます。
またマジック抽出を利用して背景を透明することも出来ます。「イメージ」メニューの「マジック抽出」で、選択したい領域を描画ブラシツールでクリック・ドラッグし、選択したくない部分を背景ブラシツールでクリック・ドラッグしてマーキングした後、「プレビュー」をクリックすると、自動的に抽出したい部分だけが画像として残ります。