ちょき☆ぱたん 紙の豆知識 (chokipatan.com)
2-3 ペーパークラフトに向く紙(2)ケント紙
ケント紙は、精選された強度の強い繊維を使用して作られています。画用種類の中で、一番硬くて表面が平らで滑らかで、製図用やデザイン用の紙などによく使用される紙です。
ケント紙と似た製図用の紙に、画用紙がありますが、この二つの用紙の大きな違いは、表面の平滑度です。ケント紙は表面が滑らかな紙ですので、消しゴムをかけても毛羽立ちません。画用紙は表面が凸凹していますので、消しゴムをかけると、紙の表面が削れて凸凹してしまいます。平面や立体構成などの製図では消しゴムをよく使いますので、製図するときにはケント紙が使われるのです。反対に、水彩画やクロッキーなどでは、水彩絵の具などをはじかないザラザラしている紙の方が向いているので、画用紙が使われます。
またケント紙は、紙の表面が強いので、絵の具やインクが滲まずに発色も良く、滑らかな表面をしているので、ペンや鉛筆できれいに線が描けるという特徴もあります。
ペーパークラフトで使用する場合も、ケント紙はしっかりしたコシがある上に弾力性もあり、滑らかで美しい白色をしているので、作品の出来上がりもきれいです。
厚みについてはいろいろな厚みのケント紙が販売されています。
(坪量:90、110、135、160、180、210、225など)
厚手の紙を使いたいときは、200 g/m2前後の坪量の紙がペーパークラフトには最適ですし、薄手の紙を使いたいときは、坪量110~160 g/m2の紙を使うと良いでしょう(ケント紙は、プロ向けのものが多いせいか、紙の厚みはミリ単位ではなく「坪量」で書いてあることが多いようです)。
きれいな白さのある紙なので、光で黄色く変色しないよう、暗い場所で保管するようにしてください。