ちょき☆ぱたん 紙の豆知識 (chokipatan.com)

2-1-1 紙の特性(コシ、厚み)

(1) コシ
 ペーパークラフトに向くのは、折り曲げに強い「コシ」がある紙です。紙のコシは厚いものの方が、薄いものよりも高い傾向がありますので、少し厚手の紙を選ぶのが良いでしょう。また少し薄手でも「多層抄きの紙」など構造的に「コシ」の強い紙もあります。

(2) 厚み
 紙の厚みは、一般に、0.20mm(中厚口から厚口)前後が一番使いやすいのですが、出来上がるペーパークラフトのサイズが大きくなるほど厚めのものが良く、サイズが小さくなるほど少し薄めのものを選ぶと良いでしょう。大きな作品が歪まずに立つためには、紙の強さが必要なので、大きな作品を作る場合には0.20mmよりも厚手のものを、小さな作品は、折る部品も小さくなるので、重なりをきれいに作るために、小さな作品を作る場合には0.20mmよりも薄手のものを選んでください。あまり厚くなりすぎると、切り折りしにくいだけでなく、折った後の重なりの厚みが作品を歪ませてしまいます。
 通常、「厚い」紙は「重い」「腰のある(強い)」「硬い」紙で、反対に「薄い」紙は「軽い」「腰のない(弱い)」「柔らかい」紙だといえます。作りたいペーパークラフトの大きさや、部品の細かさ、部品同士の重なりを考慮して、紙の厚さを選んでください。
 また一つの作品でも、土台になる部分は厚めの用紙(中厚口から超厚口)、細かい部品は薄めの用紙(薄口から中厚口)を選ぶなど、複数の厚さの紙を使用する方法もあります。
 なおこの「厚口」「薄口」という表現は、紙の実際の厚みとしての統一基準があるわけではなく、メーカーによって同じ0.20mmでも「中厚口」の場合と「厚口」の場合があるので、厚さの数字(mm)で選んだ方がいいと思います。
 またケント紙の場合は、紙の厚みを㎜ではなく坪量で記載してある場合があります。200 g/m2前後の坪量の紙がペーパークラフトには最適だと思いますが、薄手の紙を使いたいときは、坪量110~160 g/m2の紙を使うと良いでしょう
 とは言っても、自分で設計したペーパークラフトを作る場合には、実際に作ってみないと分からないことが多いので、最初に部分的に試作品を作ってみて、最終的な作品に使用する紙の厚さを決めるといいでしょう。


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