ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
動く&錯視錯覚の本
錯視錯覚絵本
トリック迷路
『トリック迷路』2013/6
杉原厚吉 (著), 永井もりいち (イラスト)
(感想)
「迷路」と「トリック」を掛けあわせた、はじめてのトリック迷路絵本です。この本の錯覚トリックは、錯覚研究の第一人者で『へんな立体』や『だまし絵の描き方入門』など多くの著作のある、あの杉原厚吉さんが考えてくれています。
たどっていたはずの道がいつの間にか壁になっていて通れなくなっていたり、道の上下や前後がこんがらがっていたり、いつの間にか同じ所を回っていたり……迷路には、さまざまなトリックが仕掛けられて、じっと見ていると、目や頭がくらくらしてきますが、無事に迷路を踏破できると、「やったあ☆」と楽しくなって、また次のページをめくってしまいます。
迷路は「ウォーリーを探せ」的なイラストで描かれていて、同じように、隠し絵や探し物をして楽しむことが出来ます(本文内の探し物指令の他に、カバー裏にも、おまけの指令が書いてあります)
迷路は全部で12個(駅・トンネル・工場・森など)。それぞれの迷路の枠外に、「ミュラー・リヤー錯視」などの代表的な錯覚図の紹介が1個ずつあるので、錯覚に関する勉強にもなります。(ただし紹介されている錯覚は、同じページの迷路では、必ずしも使われてはいません。実際に迷路で使われている錯視は、「不可能立体のだまし絵」と、目がぐるぐるになる「フレーザー錯視」の2つです。)これらの錯覚図は、「錯覚が起きているのだ」と分かっていても、同じ大きさのものが違って見えたりするので、本当に不思議です。なお、絵本の終わりの方に、迷路などの問題の解答と、錯視図に関する簡単な解説があります。
迷路は立体的で、適度な難易度があり、子供だけでなく大人も楽しめる絵本です。
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杉原厚吉さんの他の本、『だまし絵の描き方入門』、『タイリング描法の基本テクニック』、『だまし絵のトリック』、『わかっていても騙される 錯覚クイズ』、『へんな立体』、『超ふしぎ体験! 立体トリックアート工作』についての記事もごらんください。
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別の著者の本ですが、「錯視型迷路」の本には、『トリックサイトめいろ〈1〉錯視型迷路』、『トリックサイトめいろ〈2〉騙し絵迷路』などもあります。
また錯覚を利用していない普通の迷路の人気絵本には、『乗り物の迷路』、『時の迷路』などをはじめとする香川元太郎さんの迷路シリーズ、原裕朗さんの『冒険!発見!大迷路
悪夢の迷宮』、『冒険!発見!大迷路 恐竜王国の秘宝』などの大迷路シリーズなど、その他にも多数あります。
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