ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

動く&錯視錯覚の本

動く絵本

ストロボフライ

『ストロボフライ』2014/12/11
もうひとつの研究所


(感想)
 面白ロマンチックな、ぱらぱら絵本です☆
 二羽のストロボフライが、光をまき散らしながら冬の夜空を浮遊します。そして二人が出会った時……七色に輝く光の幻想があふれます☆
 とても楽しいぱらぱら絵本ですが、正直に言って、「結局、原理は、こま撮りアニメーションでしょ」と思っていたので、新しい本を購入しようという意欲は、かなり減退していました(すでに、いっぱい持っているので)。だから、大好きな「もうひとつの研究所パラパラブックスシリーズ」だからと言って際限なく買ってもなあ……と思っていたのですが……、「史上初、何度も楽しめる驚きのしかけ」「めくる場所によって、物語が変わる! ?」という煽り文句に、何よそれ、どういうこと?と好奇心を掻き立てられ、結局また買ってしまいました(笑)。
 この絵本は、めくる場所によって物語が変わります☆
 実は表紙の右端に、1、2、3と数字が書いてあって、「順番にぱらぱらしてね」と書いてあります。その通りに、まず1の部分に親指を置いてぱらぱらすると、白いオス(?)のストロボフライが、夜空を右から左へぱたぱた飛びます。そして2の部分をぱらぱらすると、ピンクのメス(?)のストロボフライが、夜空を左から右へぱたぱた飛びます。
 最後に3の部分をぱらぱらすると……白とピンクのストロボフライが出会って、愛に満ちた七色の光があふれ出ます!
 うわぁーー☆
 さすがは「もうひとつの研究所」。今度はこう来たか……毎回、毎回、工夫に感心させられます。

 これ、物語が変わる原理は、紙の押さえ方にあります。実は、「1」の下は、一枚ごとに紙の隅が切ってあるので、一枚ずつ飛ばして押さえたページを見ることになります(隅が切ってあるページは飛ばされるので、白のストロボフライだけが見える)。また、「2」の下は、それとは別のページが一枚ごとに切ってあるので、別なページを一枚ずつ飛ばして見ることになるのです(ピンクだけが見える)。そして、「3」の下は……、もうお分かりですね? ページがまったく切ってないので、全ページを見ることになり、左から来た白、右から来たピンクが、一緒に出会うわけです☆
 ところで、以前、この原理を使った手帳を見たことがあります。仕事用と私用の二つの手帳を一つにまとめて使えるというとても便利な手帳で、同じ月に色違いの見開きページが二枚ずつあり、一枚ごとに「仕事用」「私用」のスケジュールを書くことが出来るのですが、なんとページの右端を押さえる時に上の部分を押さえると「仕事用」ページだけが、下の部分を押さえると「私用」ページだけが、真ん中の部分を押さえると両方を次々に見ることが出来るというものでした。
 これをぱらぱら絵本に応用すると、こんな素敵なことが出来るんですね☆
 とても不思議で、楽しくて、何度もめくってしまいます。
 小さくて場所もとらないので、クリスマス・プレゼントとして誰かに贈っても喜ばれると思います。
 そして……一人きりのクリスマスを過ごす方は、「1」と「2」だけをめくって、(サマーミロ)と寂しいイタズラをすることも出来ます(笑)。でも、それは可愛そうなので、たまには「3」もめくってあげて下さいね。
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 もうひとつの研究所の他の本、『クリスマスの足音』、『めからかいこうせん』、『むしくいさま』、『まいまいHOME』に関する記事もごらんください。
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 別の作家の本ですが、『アンダルシア/世界でいちばん可愛い朝』、『ラパス/宝石集めた街の夜』、『ウユニ塩湖/星の雨降らす奇跡の絶景』、『パナマ運河/オモチャの国の貨物船』は、写真を使ったパラパラPHOTOです。
 また『ぐでたまのぐでパラまんが』や、フルーティ―侍のパラパラブックス『林檎の果たし合い』、『果ノ国の侍達』も楽しい本です。

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