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第1部 本

生物・進化

人類の進化 大図鑑(馬場悠男)

『人類の進化 大図鑑』2012/9/21
馬場 悠男 (監修), アリス・ロバーツ (編集), & 1 その他


(感想)
 人類700万年の壮大な旅をヴィジュアルでたどる世界初の図鑑です。人類の誕生から古代文明までの700万年を、豊富な写真や図解とともに詳しく解説してもらえます。
 なんといっても圧巻なのは、超リアルな人類の復元模型! 表紙写真で見ても分かるように、まるで本当に生きてそこにいるかのようです。これは古生物を専門とするオランダのアーティスト、ケニス兄弟が科学的根拠に基づいて復元したものだそうです。サヘラントロプス・チャデンシス(かなり猿に近い感じ)から、ホモ・ネアンデルタレンシス、ホモ・サピエンス(現生人)までの頭部復元模型は13体、これらは、古人類学、人体解剖学、ゲノムなどの研究を駆使して生命を吹き込まれた正確な模型だとか……必見です。

 内容は、まず「過去を知る」で、地質記録や化石とは何かなど考古学の基礎知識が紹介されます。そして「霊長類類」でサルや類人猿(ヒトも)が、「人類」で人類の進化/や類の系統樹が、精巧な復元模型や写真・イラストで解説されていきます。さらに「出アフリカ」で、世界中に拡散していった人類の移動経路(遺伝学が解き明かす移動経路、初期人類の移動経路、他)が図解され、「狩猟者から農民へ」では、古代人類の文化的成長がイラストで解説されていきます。もちろん巻末には用語解説、出典などもあります。
 写真やイラストが充実しているし簡潔な解説も分かりやすくて、とても素晴らしい人類大図鑑なのですが……本当に「大図鑑」なのです(涙)。まず大きさが30.2 x 25.6 x 2 cmと巨大なサイズ、美術カタログに使われるような上質紙256ページなので重量も相当あり、さらに価格が7600円(+税)……うーんという感じです(汗)。もちろん内容がとても素晴らしいので、この価格だけの価値はあるのですが、ムックみたいな形式でもう少し軽く(そして安く)してもらえると、もっと良かったのにな……とも思いました(汗)。ということで、この本に関しては、あえて英語の原書(ペーパーバック、ハードカバーとも)も紹介しています。興味がある方は、そちらも見て下さい(2016年現在、両方とも3000円程度です)。
 ※その後、2018/11/22により新しい『人類の進化 大図鑑 【コンパクト版】』という本がでましたので、以下の商品リンクではそれも紹介しています。
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 馬場さんの他の本、『「顔」の進化』に関する記事もごらんください。
 また、ロバーツさんの他の本、『人類20万年 遥かなる旅路』に関する記事もごらんください。この本をもっと興味深く読むことが出来るようになると思います。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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