ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

文学(絵本・児童文学・小説)

絵本・児童書(海外)

大どろぼうホッツェンプロッツ

『大どろぼうホッツェンプロッツ』1975/11
オトフリート=プロイスラー (著), トリップ (イラスト), 中村 浩三 (翻訳)


(感想)
 大どろぼうを捕まえる二人の少年の奮闘記。教訓はあまり得られませんが(汗)、すごく面白いお話です。『かいけつゾロリ』に似た面白さなので、「本を読むのが嫌い」というお子さんでも夢中になって読んでくれるのではないかと思います。
 物語は、おばあさんの大切なコーヒーひきが、大どろぼうホッツェンプロッツに奪われるところから始まります。どろぼうに九百九十九まで数えたら助けを求めてもいいと言われたおばあさんが、数を数えはじめるところで、まず「くすっ」としてしまいました。だって、普通、おばあさんの方が子どもに言うセリフですよね。いつも言われている子供たちなら、もっとウケるんじゃないかなと思います。こんな小ワザの効いたギャグが連発されていきます。
(※ここから先は、物語の核心にふれるネタバレを含みますので、結末を知りたくない方は読み飛ばしてください)
 さて、おばあさんから話を聞いた二人の少年は、大どろぼうを捕まえようと知恵をしぼって考えついたのが、「ヘンゼルとグレーテル」大作戦。ホッツェンプロッツのアジトをつきとめようと言うのです。でも大どろぼうの方が、やっぱり一枚上手で……。
 元気で知恵もまわる少年なのですが、相手は大どろぼうだけでなく、その親友の魔法使いまでいて、少年たちはたちまちピンチになってしまいます。はらはらドキドキするスリリングな展開なのに、どこか間抜けな悪者たちに思わず笑ってしまいます。
 最後の「三つの願い」。お約束の展開にはならず、えー? そんな願いに使っちゃっていいの?と少年の無欲さにも笑ってしまいます。最後もきっちりハッピーエンドになり、ああー面白かった☆と満足すること間違いなしです(笑)。
   *    *    *
 あまりに面白くて続きを読みたくなりますが……あります(笑)。続編として『大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる』と『大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる』があります。

Amazon商品リンク

興味のある方は、ここをクリックしてAmazonで実際の商品をご覧ください。(クリックすると商品ページが新しいウィンドウで開くので、Amazonの商品を検索・購入できます。)