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第1部 本

塗り絵&脳トレ&ユーモア

脳トレ

脳を鍛える大人の音読ドリル

『脳を鍛える大人の音読ドリル―名作音読・漢字書き取り60日』
2003/11
川島 隆太 (著)


(感想)
 最近、物忘れが多くなってきた……と、脳力の低下に焦りを感じている方の「脳トレ」ドリルです。
 最新の脳科学の研究では、単純計算や音読による”読み・書き・計算”で、脳全体が活発に働き、脳を最大限鍛えることが出来ることが分かってきました。なかでも「音読」は、黙読よりも多くの脳の領域を働かせ、音読スピードが速いほど、前頭前野をたくさん働かせるそうです。
 このドリルでは、1日に1枚ずつ、おもて面の名作小説の冒頭部分の音読(声に出して読む)と、うら面の漢字の書き取りを行います。毎日、これをくり返していくのですが、名作小説も、漢字の書き取り内容も、毎日違うものですので、飽きずに続けられると思います。また、書き取りの点数や音読の早さを数値化して残すことが出来ますので、自分の進歩を確認することも出来ます(もちろん点数をつけることは、必須ではありません)。
 さらに、別冊として「教材5日分に1回、「前頭葉東京機能検査(Iカウンティングテスト、II単語記憶テスト、IIIストループテスト)」がついていて、これを使って、自分で前頭葉の働き具合を確認できるようになっています。この「ストループテスト」は、「くろ」「あか」などの文字が、「青色」や「黄色」で書いてあり、それを「文字ではなく、色の方で、できるだけ早く読み上げる」というテストです。この場合は、「くろ」、「あか」を「あお」、「きいろ」と読み上げることになるのですが、これが意外に大変で、このテストをやるだけで、脳が鍛えられるような気がします(汗)。
 このシリーズは、「毎日続けてやる」ことが必要ですので、自ら本気でやりたいと思っていない方には、続けるのが苦痛になるかもしれません。それでも、ボケ防止のために、一番大事なのは「脳を使う習慣をつけること」だと思いますので、最初は、自分の最も得意な(楽しいと思う)分野のドリルから始めるのが良いと思います。算数が得意な方は「計算ドリル」から始めると良いと思いますし、算数が不得意な方は「音読」または「書き取りドリル」から始めると良いでしょう。「算数も国語も嫌いだった……」という方は、「間違い探し」や「料理」のドリルもあるので、それから始めるのも良いと思います。
 また、実は、脳トレドリルを漫然と続けても、認知機能は向上しないという研究結果があります(詳しくは『40代からはじめるボケない生活術』の記事をごらんください)。それでもこのドリルは、「自分の現状を把握する」、「脳を使う習慣をつける」のに役に立つと思います。
 この本を続けていくうちに、音読対象の小説を読みたくなったら、書店や図書館に行ってその本を探すなど、新しい勉強を始めましょう。脳を使うことだけでなく、体を使うこともボケ防止にはとても大切です。
 脳も体力や筋力と一緒で、毎日、積極的に使う習慣をつけることによって、機能の低下を防ぐことができます。私も頑張りたいと思います……(汗)。
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 川島隆太さんの他の本、『脳を鍛える大人の漢字ドリル』、『脳を鍛える大人の計算ドリル』に関する記事もごらんください。
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 このドリルには、続編の『川島隆太教授の脳を鍛える大人の音読ドリル―名作音読・記憶テスト60日〈2〉』もあります。
 また、「音読はいいんだけど、漢字が苦手なのよね」という方には、音読&なぞり書き中心のドリルとして、『なぞり書き脳ドリル 日本の文豪』、『川島隆太教授の脳を鍛える大人のおくのほそ道ドリル: 芭蕉紀行文・俳句読み書き60日』、『川島隆太教授の脳を鍛える大人の書写ドリル―俳句・短歌60日』、『川島隆太教授の脳を鍛える大人の論語ドリル: 『論語』読み書き60日』、『般若心経脳ドリル えんぴつ写経 (元気脳練習帳)』、『川島隆太教授の脳を鍛える大人の歴史ドリル―幕末維新60日』などがあります。
 さらに、料理の基本テクニックも身につく『脳を鍛える大人の料理ドリル―料理の基本テクニック30日』というユニークな脳トレのドリルもあります。

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