ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
健康&エクササイズ
HEALTH RULES(津川友介)
『HEALTH RULES (ヘルス・ルールズ) 病気のリスクを劇的に下げる健康習慣』2022/1/26
津川 友介 (著)
(感想)
最新研究から明らかになった健康に生きるための黄金のルール。質の高い論文175本を選び抜いて、がんや脳卒中、糖尿病、アレルギーになるリスクを劇的に下げるメソッドをまとめたもので、病気のリスクを劇的に下げる健康習慣を教えてくれる本です。次の11のカテゴリーごとに健康ルールを教えてくれます。
RULE1 睡眠
RULE2 食事
RULE3 運動
RULE4 ダイエット
RULE5 お酒・タバコ
RULE6 入浴
RULE7 ストレス
RULE8 アレルギー・花粉症
RULE9 サプリメント
RULE10 新型コロナ・かぜ・インフルエンザ
RULE11 ワクチン
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それぞれの章末に数個の健康ルールがまとめてあり、また文章中にも大事なところに色がつけられていて、とても読みやすい参考書だと思いました。
このうち最初の2つについて、ルールを紹介すると次のような感じ。
RULE1 睡眠
>睡眠不足は病気や肥満のリスクを上げる
>睡眠不足は脳のパフォーマンスに悪影響を与える
>睡眠は質よりも時間。7時間以上眠る必要がある
RULE2 食事
>健康に良い食品、悪い食品を知った上で食生活を考えることが大切
>食べることは人生の幸せでもある。リスクが高い食品を食べてはいけないのではなく、幸福度と健康のバランスを取ることが大切
>メディアの「賞味期限の短い健康情報」に一喜一憂してはいけない
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これらルールはエビデンスに基づいて設定されていて、本書内では、その詳しい説明があります。例えば「食事」に関しては、健康に悪いと考えられている食品は、1)赤い肉(牛肉や豚肉のこと。鶏肉は含まない)と加工肉、2)白い炭水化物、3)バターなどの飽和脂肪酸などで、健康に良いと考えられている食品は、1)魚、2)野菜と果物(フルーツジュース、じゃがいもは含まない)、3)茶色い炭水化物、4)オリーブオイル、5)ナッツ類などで、その理由も詳しく書いてありました。
そして個人的に「健康に最も大事なもの」と考えている「RULE3 運動」は……
>歩数が多い人ほど死亡率が低くなるが、1日の歩数が1万2000歩を超えてくると死亡率の低下があまり認められない
>日本人は平均で1日6000歩ほど歩いているが、もっと歩けば健康向上効果が期待できる
>1日1時間のランニングで寿命が7時間延びる
>日頃の運動量がゼロの人が少しだけ運動した場合に得られる健康上のメリットが一番大きい
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……と書いてあって、これだけを読むと、なんとなく「軽い運動」でもいいようなイメージですが、解説には次のようにも書いてありました。
「(前略)アメリカのガイドラインでは、健康を維持するために、大人は週150~300分間の中程度の運動(個人差はあるが早歩きや階段の上り下りなど)、もしくは週75~150分間の高強度の有酸素運動(ジョギングなど)をすることが推奨されている。そしてこれに加えて、週2回以上の(身体にある全ての主要な筋肉を使った)筋肉トレーニングをすることで、健康上追加のメリットがあるとされている。」
……すでに健康な状態にある方は、この程度の「強めの運動」を習慣化することをお勧めします。
ちょっと意外に感じたのは、「RULE4 ダイエット」。ここでは、「(前略)消費カロリーの大部分は基礎代謝であるため、身体運動を増やしても消費カロリーはあまり増えないことが示唆された」と書いてありました。
「(前略)体重を減らすのが目的であれば、最も効果的なのは食事を変えることであり、運動はそれと比べると影響は小さいと考えられている」ようで、
「白い炭水化物を茶色い炭水化物に置き換えることで、健康に良い効果があるだけでなく、ダイエットになることも研究結果から分かっている」そうです。
……毎日運動していても体重はあまり減らないのは、そのせいだったんですね。脂肪より筋肉が重いせいだと思っていました(苦笑)。
また、さらに意外だったのは、「RULE9 サプリメント」。なんと、「サプリメントは基本的に無意味である」だけでなく、「逆に飲むと有害なものがある」そうです! ただし「妊婦や特定の病気の患者などに必要なサプリメントがある。医師の指示に従うのが良い」とも書いてありました。必要なこともあるので、医師に処方された場合は適切に服用しましょう。
この他にも参考になる知識が満載。全体としては、ごく一般的な健康法とほぼ同じだったので、私自身もすでに実行済みの習慣が多かったように思います。それだけに、むしろ、安心して実行できるルール群のように感じました。
「今日から実行できる「最強」の健康習慣」を総合的に教えてくれる本です。健康で長生きしたいと考えている方は、ぜひ読んでみてください。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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