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第1部 本
工作(紙以外)
DIYで作るリメイク家具・リモデル家具(山田芳照)
『DIYで作るリメイク家具・リモデル家具』2023/4/13
山田芳照 (著)
(感想)
古くなったタンス、チェスト、カラーボックス、デスク、イスなど、どの家にもあるような家具のかんたんなリメイクをはじめ、粗大ゴミとなりそうなものや廃材を譲り受けてリメイクする方法を具体的に教えてくれる本で、内容は次の通りです。
01 タンス・チェストをリモデル
02 ボックスをリモデル
03 足踏みミシンをリモデル
04 机・テーブルをリメイク
05 イスをリメイク
06 工具の基礎知識
07 扉・引き出しの取り付け方
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「はじめに」には、次のように書いてありました。
「本書では、家具のリメイク・リモデルを考える方のために、DIYでできるテクニックとアイデアを中心に、ていねいに解説していきます。」
そして最初の事例は、「普及価格帯の大型タンスのリモデル」。大きなタンスを分割して、「チェスト」と「ままごとキッチン」に作り替えるのです。ここには、普及価格帯の家具の特徴と扱い方として、次のようなことが書いてありました。
「大量生産される普及価格帯の家具や組み立て家具の多くは、フラッシュ構造で作られた側板を組み立てて作られています。このフラッシュ構造は、角材を組み合わせた枠の両面に化粧べニアを張って一枚板に見せる製法です。」
フラッシュ構造の側板は、無垢材に比べて安価で、叩くとコンコンと軽い音がするそうです。空洞の部分は強度が低くなり、芯材が入っていないところはネジを打っても効かないので、この構造を考えて切断や加工をする必要がある……などの注意書きが書いてありました。
引っ越し先に造り付けのクローゼットがあると、もともと持っていた大型タンスは置き場所に困って粗大ごみとして捨てざるを得ないことがあるので、こういう形にリモデルするのは、とても良いと思います。
ただ……これは、かなり難易度が高そうな感じがするので、やっぱり古くなったカラーボックスの再利用とか、もっと簡単で、価格も安い家具のリモデルから始めたいなーと思っていたら、ちゃんと、その事例もいくつかありました。
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まずは「3段のカラーボックス2つをアイランドカウンターにリモデル」するもの。これは女性が立って作業するのにちょうどよい高さになる上に、前からは見えない背面に、45Lのゴミ箱がすっぽり収納できるという優れもの☆
また「カラーボックスに透明アクリル板の扉をつけてコレクションケース」にするという事例も☆ 大型のコレクションケースは割と高価なので、これもぜひ作ってみたいものです。
なお、この事例ではアクリル板にネジ穴を開けるための「アクリル専用ビット」という道具の説明もあり、これはその特殊形状により、アクリル板の割れや欠けを防いでくれる便利グッズだそうです。
このように記事のあちこちに、便利な道具の情報もあり、それも参考になります。
例えば「ドライバー」での「固く締ったネジの緩め方」としては……
・軸がグリップ後端まで通っている貫通ドライバーは、叩いて使うことができます。先端を溝に合わせてまっすぐに立て、座金を叩いてネジにショックを与えると、固着したネジが緩みやすくなります。
・ネジの溝が壊れてしまうと、ドライバーの先端がフィットせず、ネジを回すことができません。壊れかけた溝でも、滑り止め剤を塗ると、摩擦が増してドライバーの力が伝わりやすくなります。
……などのことが書いてありました。
この他にも、「桐衣装箱を引き出し収納にリモデル」、「足踏みミシンをリモデル」、「机・テーブルをリメイク」、「イスをリメイク」などの事例の他、「工具の基礎知識」、「扉・引き出しの取り付け方」などの解説もあり、すべてフルカラー写真で作り方・使い方が分かりやすく説明されています。
……とは言っても、この本は新品の家具製作ではなく、古くなった家具などのリメイクを教えてくれるものなので、自分がリメイクしたい対象の家具に合わせてサイズなどを変える必要があり、寸法などまで、そのまま使えるというわけではありません。でも、参考になるアイデアがたくさんあるので、実際のサイズに合わせて臨機応変に対処すればいいのだと思います。
それに古くなった家具などは、粗大ごみにする前に、このような方法で「リメイク」すると、工作を楽しめるだけでなく、たとえ失敗しても、「小さく切り壊す」ことで一般ごみとして処理できる可能性もあり、少なくとも「費用節約」になるかもしれません。それに失敗の経験も、自分の工作技能を向上させるのに役立ちますし……(笑)。
とても便利で楽しい『DIYで作るリメイク家具・リモデル家具』についての本でした。形を大きく変えるリメイクだけでなく、簡単な補修の仕方なども写真で説明されています。参考になる情報がたくさんありますので、興味のある方は、ぜひ読んでみてください☆
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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