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第1部 本
社会
勝てる投資家は、「これ」しかやらない(上岡正明)
『勝てる投資家は、「これ」しかやらない MBA保有の脳科学者が教える科学的に正しい株式投資術』2021/12/22
上岡 正明 (著)
(感想)
「株で勝ち続ける投資家」は、過去の経験・データから再現性を見つけ出して未来を予想する……上岡さんが株式投資歴23年で培った経験、MBA理論に裏付けされた独自のメソッドを惜しげもなく公開して「科学的に正しい株式投資術」を教えてくれる本で、内容は次の通りです。
第1章 投資マインドを爆速で身につけよ――ビギナー~プロが知っておくべき「新常識」
第2章 株式投資は最初の準備が9割――世界一簡単な「億り人戦略」
第3章 株で勝ち続ける投資家の神・共通点――超多忙でも「この3点」だけは守るべし!
第4章 初心者~中級者必読! 投資のプロがやっている「習慣術&勉強法」
第5章 科学的に正しい「億り人への方程式」――再現性を活用した「実践! トレード手法」
第6章 勝負を分ける「買いと売り」の全技法――100%負けない「資金管理の法則」
第7章 欲望をコントロールする者だけが投資を制する――「最強メンタル術」ベスト10
終章 免許皆伝! 勝つ投資家になるための「鬼の鉄則」集
*
「はじめに」には、次のように書いてありました。
「株で勝つためのたった一つの法則とは、「再現性」を知ることです。」
そして「再現性」とは、「成功率の高い売買や、過去のチャート分析、それと同時にマクロ経済や金融の動きを観察することで、そこに法則性を見出し、個人投資家の強みを活かして、もっともベストなタイミングで投資をする」ことだそうです。
「第1章 投資マインドを爆速で身につけよ」には、限られた時間で利益をだす3原則として、(1)再現性を確立する、(2)資金管理の方法を知る、(3)自らの欲望や恐怖に打ち勝つ心のコントロール方法を学ぶ、ことが重要だと書いてありました。
また次のような話も、とても参考になりました。
「勝ち続けている投資家のほとんどは、スキルやテクニックの前に、買いやすいタイミングで、勝ちやすいチャートにある銘柄に集中して投資しているだけです。」
「米国株は3月から上がって、8月に向けて再び下がっていくということを繰り返しています。」
「米国株と日本株はある程度連動して動くことで知られています。」
……なるほど。
また初心者にとって、とても参考になったのが、「第4章 初心者~中級者必読! 投資のプロがやっている「習慣術&勉強法」」。次のようなことが書いてありました。
・利益確定の局面ではまず、「自分の投資シナリオの目標価格で売る」ことを繰り返す
・初心者は「少額からスタート」
・覚悟を持って投資に臨む(勝ちやすいタイミングが来たら、迷わずリスクをオン)
・「仕事も投資もラクして稼げないのです。」
……確かに。
そして投資の鉄則は、(1)安く買って、高く売る、(2)市場の歪みを利用する、ことだそうです。
そして「第5章 科学的に正しい「億り人への方程式」」では、「金利×景気の動きで4パターンに分類」するなど、どんな時にどんな株が有望かを、その理由とともに解説してくれて、これも参考になりました。例えば(1)金利が低く景気が良いときには、金融、ハイテク株が良いそうで、(2)金利が低いままで景況感が弱くなるときには、貿易収支などに左右されにくい通信、ヘルスケア、生活必需品、公共株などの内需やインフラ株が良いなど、全部で4つの局面があるのだとか。「一般的に株式市場はこれら4サイクルを時計回りに循環している。」ので、「経済の動きに合わせて、これを循環している株式の浮き沈みを、順を追って投資していくと非常に効果的」だそうです。
またRSI(テクニカルチャートの一つ)は、買われ過ぎか売られ過ぎを判断するために利用される、最も便利な指標で、一般的に70~80%以上で買われ過ぎ、20~30%以下で売られ過ぎと判断されるそうです。
このように具体的な方法も紹介されていたので、初心者にとって、これを読みながら株式市場の状況を見ていくと、だんだん相場のことが分かってくのかも……と期待してしまいました。
そして「第6章 勝負を分ける「買いと売り」の全技法」では、「手持ちの資金をあらかじめ分割して、試し玉から投資する」などのテクニックの他に、「売買ノートをつける」ことが推奨されていました。ここには銘柄名の他に、経済や指標に対する自分の考えや売買の理由、次に活かせる反省点など、書くべき7項目の解説もあって、これを毎回書いていくと、失敗経験を次に活かせるようになりそうです。
株式売買には、「100%勝てるルールはない」ので、トライ&エラーを繰り返して自分だけのルールを磨いていくことが重要なようです。
「第7章 欲望をコントロールする者だけが投資を制する」では、「勝つより負けないことを目指す」とか、どんな時に「損切り」すべきかなどの解説がありました。
そして「終章 免許皆伝! 勝つ投資家になるための「鬼の鉄則」集」では、「投資もビジネスも基本は同じ」で、「現状把握→課題抽出→対策立案→行動計画策定→実行(売買)→進捗確認→現状把握へ」というループを繰り返すことで、投資技術が次第に高まっていくということが書いてありました。
……なるほど。
ところで実は「株式投資」はまだ始めてもいない状態で、これから始めるかどうかも迷っています。というのも「投資家になると、きっといつも株式市場の変動が気になって仕方なくなるんじゃないかなー」という懸念があるから……物欲があまりなくて、「億り人」になりたいわけでもない私としては……株式市場を心配するより、のんびり楽しく工作とかをやってた方が人生を楽しめるんじゃないかなーと思ってしまうわけで……と思っていたら、なんと、その点についてもアドバイスがありました。
「(前略)四六時中相場を見ていると、「この銘柄も買いたい」「今買わないと損してしまうんじゃないか」とつねに考えてしまいがちになります。
この状態を脱するために私がやっているのが、トレードをする時間、相場を見る時間帯などをある程度ルーティンとして固定する方法です。」
……なるほど! 物欲はあまりなくても、将来の不安に対処するため、お金はあるにこしたことはないので、今後、株式投資を始めるときには、この教えを守りたいと思います。
「安く買って高く売る」「株式市場相場の全体の流れを把握する」「経験を積むことで自分なりのルールを作る」などの「負けない」方法を教えてくれる『勝てる投資家は、「これ」しかやらない MBA保有の脳科学者が教える科学的に正しい株式投資術』でした。初心者にとって、とても参考になると思うので、みなさんも、ぜひ読んでみてください。
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