ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
絵本づくり
これだけは読んでおきたいすてきな絵本100(木村美幸)
『これだけは読んでおきたいすてきな絵本100』2022/2/28
木村美幸 (著)
(感想)
ベテラン絵本コーディネーターの木村さんが薦めてくれる「これだけは読んでおきたいすてきな絵本」を100冊以上(189冊)教えてくれる本です。
年齢別の推奨絵本は例えば次のような感じ(多数ある中の最初の3冊ずつです)。
・0-1歳に適した絵本
『いないいないばあ』、『うたえほん』、『かお かお どんなかお』……
・1-2歳に適した絵本
『おやすみなさいおつきさま』、『きんぎょがにげた』、『くだもの』……
・2-3歳に適した絵本
『あおくんときいろちゃん』、『あかいふうせん』、『いたずらねこ』……
・3-4歳に適した絵本
『あかり』、『あんぱんまん』、『いつだってともだち』……
・4-5歳に適した絵本
『いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう』、『うまれてきてありがとう』、『おしゃべりなたまごやき』……
・5-6歳に適した絵本
『おしいれのぼうけん』、『からすのパンやさん』、『さくらのさくひ』……
・6-7歳に適した絵本
『アンジュール』、『生きる』、『おおきな木』……
*
このリストを見て「ああ、これ読んだことある!」と懐かしく感じた方も多いのではないでしょうか。ロングセラーやベストセラー絵本が多く、安心して選べる本ばかりです。
また、絵本を選ぶための基礎としての子どもの「発達段階を知る」部分も、とても参考になったので、その概要を以下に紹介します(本書にはもう少し詳しい説明があります。)
・0-2ヵ月:音や声のする方を見る
→絵を見せるより声を聞かせる
・3-6ヵ月:形や輪郭を捉えられる
→絵を見ながら語りかける。特徴を捉えたはっきりした絵。繰り返しのある擬態語・擬声語に興味を持ち始める
・7-8ヵ月:世界と関わる行為が始まる
→身近な食べ物、乗り物など認識絵本、写実的な絵の絵本を
・9ヵ月-1歳:一人遊びができる。好奇心旺盛
→日常生活を描いた絵本
・1-2歳:形・色を識別できる
→基本的生活を身につける絵本。自分の身の回りにあるものを絵本の中に見つけて反応する。本物の写真に興味をもつ
・2-3歳:シンプルなストーリー絵本を認識できる
→物語の筋を追える。科学絵本にも興味がわき、生活絵本・乗り物絵本などあらゆるジャンルの絵本に興味をもつ
・3-4歳:感情移入ができる。自分の経験に照らし合わせて読む
→絵本の登場人物に自分を重ね合わせて感動したり、想像世界でのいろいろな体験もできるようになる
・4-6歳:1冊の本の世界を分かち合える。経験と照らし合わせて語れる
→現実と空想の区別が付く、空想の世界で遊べる冒険絵本も好む。
・6-7歳:絵本から得た知識・感動を内面で受け止められる。
→豊かな文化に触れる、文字・数を楽しむ。「怒」「悲」「哀」の感情も乗り越えられる絵本
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幼い子どもは知的発育がどんどん進むので、その段階に合わせた本を選んであげたいですね。
個人的に気になった本の一部をあげると……
・『うたえほん(つちだよしはる)』(0-1歳に適した絵本)
童謡26曲を集めた歌絵本。子どもの頃、母や兄弟と楽しく歌ったことを思い出しました。
・『ねないこだれだ(やなけいこ)』(1-2歳に適した絵本)
この本についての木村さんのコメント「絵本はハッピーエンドばかりではなく、こわいものやつらいもの、バッドエンドもあるけど、子どもたちはそうした経験を積んで、感情豊かな子どもに一歩一歩成長していくのです。」に、ハッとさせられるとともに共感を覚えました。
・『おおきなかぶ(ロシアの昔話)』(2-3歳に適した絵本)
この昔話をもとに幼稚園などで劇などの発表会が行われることが多いようですが、本当に楽しそう!
・『ごんぎつね(新美南吉)』(6-7歳に適した絵本)
私自身も子どもの頃に読み、ものすごく衝撃を受けました。自分の中で未だに答えが出せない問いを抱き続けています。そういう意味で、とてもいい絵本ですが、木村さんも薦めているように『手ぶくろを買いに』との併読をお勧めします。それにしても、これは新美さんが18歳の時の作品なんですか……驚きです……。
・『旅の絵本(安野光雅)』6-7歳に適した絵本
大人になっても何度も楽しめる素敵な絵本です☆
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『これだけは読んでおきたいすてきな絵本100』を紹介してくれる本で、フルカラーで絵本の表紙(あらすじも書いてあります)などを見ることが出来るので、眺めるだけでも楽しいです。
なんとエドワード・ゴーリーさんの絵本も紹介されています。『うろんな客』はいいけど……『ギャシュリークラムのちびっ子たち』は、木村さんも言っているように「大人の方が判断してください。」(笑)
さて、この本の冒頭近くの「絵本を読むとは何か」には、次のように書いてありました。
「「絵本を読む」ということは、すなわち、言葉をもとに想像力を働かせ、内容を理解し、物語の展開についていくことなのです。絵本は子どもの育ちに必要なツールです。」
「(前略)子どもたちが読んでもらって楽しい、と感じる本は、子どもたちの豊かな感情や情動が動いている本であることの証明です。」
本当にその通りです☆ 読書好きな私も、絵本から本の世界に入りました。絵本や本は、いろんな意味で私たちの精神を成長させてくれます。絵本好きな方はもちろん、子どものためにいい絵本を選びたいと思っている方も、ぜひ読んでみてください☆
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