ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

しかけ絵本(海外の作家)
 ※日本語の本(翻訳版)もあります

その他の海外の作家

エルメス ポップアップ(Hermes Pop Up)フェンキノス

『和書:エルメス ポップアップ』2020/12/12
ステファン フェンキノス (著), ベルナール デュイジ (著)

『洋書:Hermes Pop Up(英語)』2018/11/27
Patrick Thomas (著), Stephane Foenkinos (寄稿)


(感想)
 エルメスを代表するスカーフ「カレ」の歴代のデザイン、14種類が飛び出してくる飛び出す絵本です☆
 高級ブランドのエルメスのスカーフがモチーフになっているので、たぶんカラフルな絵柄の四角いスカーフが、そのまま空飛ぶ絨毯みたいに飛び出してくるだけのポップアップ絵本なんだろうな……という安易な予想はいい意味で裏切られ、しかけ技法的にも「動きながら飛び出すもの」、「奥行きを感じさせるように飛び出すもの」、「シャッター式に変化するもの」、「パタンパタンと変化するもの」、「だまし絵風のもの(輪のつながりの変化、エッシャー風階段)」、「くるくる回る円盤」など、驚くほどバラエティに富んでいて、さすがエルメスだ……飛び出す絵本でも「手抜きのない仕事」を心がけているんだなーと感心させられました。
 高級ブランドにはあまり縁がなく、これらのスカーフの実物をほとんど見たことがない私ですが、「高級ブランド+しかけ絵本」というコラボに興味をひかれて、つい買ってしまいました……でも、もちろん大満足の本でした☆
 表紙は、馬具メーカーから始まったエルメスらしい馬具の模様(オレンジ一色)だけですが、中身はとてもカラフル。色合いもエルメスのブランドイメージを損ねないような、上品さ・渋さ・高級感・大人っぽさに満ちていると思います。とくにエルメス好きの方には、自分のあのスカーフがこんな風に飛び出してくるんだ……ということに新鮮な驚きを感じてもらえるのではないでしょうか。
 部屋を飾るインテリア小物としても素敵で、自分用にはもちろん、贈り物にも最適だと思います。かなりのエルメス好きの方でも、この本を持っている人は少ないと思うので、すごく喜んでもらえそう。ちょっと高価な絵本ですが、それだけの価値はあると思います。機会があれば、ぜひ手に取って見てください☆

・1~2ページ目:内表紙と序文(イラスト、しかけなし)
・3~4ページ目:ZEBRA PEGASUS・Alice Shirley・2014(ページを開くと、赤とオレンジ色の羽根のあるシマウマが羽と足を動かしながら飛び出してきます。左側には、この作品に関する文章)
・5~6ページ目:PERSPECTIVE・Cassandre・1951(白い雲の浮かぶ赤い空に、窓枠のような灰色と緑の四角形が浮き上がってきます(というよりも奥へと進んでいくように見えます)。左側には、この作品に関する文章)
・7~8ページ目:LE GRAND PRIX DU FAUBOURG・Ugo Gattoni・2018&LE POTAGER EXTRAORDINAIRE・Pierre Marie・2014(青と白をベースにした大都会の街並み風景・右わきのつまみを引くと、赤い植物模様に、シャッターのように変化します。左側には、この作品に関する文章)
・9~10ページ目:SIESTE AU PARADIS・Alice Honore・2015(ページを開くと、浮世絵のような、山の岸壁の松の風景が飛び出してきます。全体的には浮世絵感があるのですが、周囲に赤い貝殻集積模様の縁取りがあり、渋さとポップさが共存しているという不思議な素敵さのある柄です。左側には、この作品に関する文章)
・11~12ページ目:BRIDES DE GALA LOVE・Hugo Grygkar・2017(黒と金と紺色をベースにした、エルメスらしい馬具のモチーフ柄(表紙はこれのシルエットです)。下のつまみを引くと、オレンジ色の小さいハートマークが背景に散りばめられます。左側には、この作品に関する文章)
・13~14ページ目:CHEVAL PHENIX・Bari Barret and Laurence Bourthoumieux・2014&CASQUES ET CAMAILS・Julie Abadie and Francoise de La Perriere・2018(赤い四角形の左側は馬の模様&右はシダの葉のような植物模様・下のつまみを引くと、左右の長方形がパタンと入れ替わって、左は赤いリング型のゴージャス模様&右は寒色系の馬具(馬のフェイスカバー?)模様。左側には、この作品に関する文章)
・15~16ページ目:THE PONY EXPRESS・Kermit Oliver・1993(ページを開くと、古いアメリカの西部風景の中に、馬にまたがったカウボーイが颯爽と立ち上がってきます。後ろにはインディアンたちの姿も。左側には、この作品に関する文章)
・17~18ページ目:CAVALCADOUR・Henri d’Origny・1982(カラフルな何重ものベルトの輪。上下のつまみを引くと、ベルトの輪が動いて、さっきとは違うループを作ります。左側には、この作品に関する文章)
・19~20ページ目:JUNGLE LOVE・Robert Dallet・2000(ページを開くと、青い背景に二匹の豹たちが飛び出してきます。背景には鳥も飛んでいます。周囲に浮かび上がる縁取りには、子ザル、鳥、蝶、花々が散りばめられています。左側には、この作品に関する文章)
・21~22ページ目:PROMENADE AU FAUBOURG・Nigel Peake・2013(カラフルな幾何学模様の中に、騙し絵のエッシャー風の階段が立ち上がってきます。すごくお洒落な構造物のポップアップです☆ 左側には、この作品に関する文章)
・23~24ページ目:JEU DES OMNIBUS REMIX・Gianpaolo Pagni・2018(ページを開くと、緑・白・赤の四角い背景から、ピンク・白・青・赤の円盤が飛び出してきて、くるくる回ります。昔の人々(貴族?)や自動車のイラストが描かれています。左側には、この作品に関する文章)
・25~26ページ目:HERMES ELECTRIQUE・Dimitri Rybaltchenko・2016(ページを開くと、アメリカン・ポップな感じの英文字HやMやRなどが大きく立ち上がってきます。ページを開閉するとダンスするように動いて、楽しいです☆ 左側には、この作品に関する文章)
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 なお、私が購入したのは英語版でしたが、この本には日本語版もありますので、以下の商品リンクでは両方を紹介しています。

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