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第1部 本
健康&エクササイズ
ニュートン式 超図解 最強にわかる! ! 精神の病気(仮屋暢聡)
『ニュートン式 超図解 最強にわかる! ! 精神の病気』2021/3/31
仮屋 暢聡 (監修)
(感想)
うつ病をはじめとするさまざまな精神の病気について総合的に知ることが出来る本。以下のような多数の精神の病気を解説してくれていますが、それぞれの内容がかなり短いので、精神の病気のカタログ的な本だと思います。
うつ病、双極性障害、不安障害・強迫性障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、パーソナリティ障害、アルコール依存、薬物依存、行為依存・関係依存、睡眠障害、睡眠障害、ひきこもり・非行・摂食障害、認知症、多重人格、発達障害、自閉スペクトラム障害(ASD)、注意欠如多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)、性同一性障害、秩序破壊的・衝動制御・素行症群、パラフィリア障害群など
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このうち「うつ病」は、憂うつな気分や意欲の低下が長くつづくもの、「双極性障害」は、気分の落ち込みと高ぶりがくりかえされる、「心的外傷後ストレス障害」は、心の深い傷が原因で意欲の低下や発作が起きる、「統合失調症」は、幻覚があらわれたり妄想を信じたりする、「パーソナリティ障害」は、ものの考え方やとらえ方にかたよりがあって生活に支障をきたす、「行為依存・関係依存」は、特定の行為や人間関係に依存して、やめられない、「自閉スペクトラム障害(ASD)」は、対人関係が苦手で何かに強くこだわる、「注意欠如多動性障害(ADHD)」は、物をよくなくすといった「不注意」や、じっとしていられない「多動」が多い……などの精神的症状を示すものです(もちろん、本書内ではもっと詳しい解説があります)。
そして精神の病気の代表的治療法としては、次のものがあるそうです。
来談者中心療法・精神分析法、行動療法、認知行動療法、生活技能訓練法(SST)、マインドフルネス、グループ療法、芸術療法、薬物療法など。
例えば、うつ病の人への認知行動療法による対策の例は、次のようなもの(ここでは概要のみ紹介しています)。
1)ストレス要因を取り除く
2)認知再構成(ネガティブな考えを具体的に書き出し、その考えに確証があるか検討し、考え方のかたよりを修正する)
3)リラクゼーション(意図的に筋肉を弛緩させる。腹式呼吸による深呼吸を行う)
4)暴露療法(避けていることに少しずつ慣らしていく)、問題解決療法(解決策を見つけ出し、問題に立ち向かう)
5)脳中心化:マインドフルネス技法など(意識の中央にある悩みから一度はなれ、客観的に見ることで、ネガティブな感情から抜け出る方法を探す。)
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現代はストレスの多い時代。そのため、うつ病や睡眠障害などの精神の病気が、社会に広まっているそうです。
厚生労働省の2019年の国民生活基礎調査によると, 「気分障害」や「不安障害」に値する精神的苦痛を感じている人の割合は、20歳以上で約10%にものぼり、また日常生活での悩みやストレスがある人の割合は、12歳以上で約48%! そして2020年以降は、新型コロナウイルスによる社会情勢の変化を受けて、精神の病気の問題は、より深刻化しつつあります。いまや精神の病気は他人事ではありません……。
私自身は、今では(たぶん)かなり精神的にタフになっていますが、学生時代はストレスに弱く、たくさんの悩みを抱えていました。そういう私のような人が、再び精神的苦痛に悩まされないためのヒントも本書内で見つけたので、以下にそれを紹介します。
「健康な生活の3本柱である、「適度な運動」「バランスのよい食事」「よりよい睡眠」は、うつ病に限らず、さまざまな精神疾患の予防に効果的だと考えられています。」
……やっぱり、そうですよね! 健康のためにも、この3本柱を心掛けていきたいと強く思っています。
また身近に「うつ」などの深刻な状態にある人がいる時には、次の「自殺を防ぐための四つの予防原則「TALK」」が参考になると思います。
1)Tell(伝える)あなたのことをとても心配していて、自殺しないでほしいと思っていることを、はっきりと伝えること。
2)Ask(たずねる)自殺したいという気持ちがあるか、直接たずねること。
3)Listen(聞く)死にたい気持ちや絶望的な気持ちに、耳を傾けること。
4)Keep safe(安全確保)危ないと感じたら、一人にしないこと。また、場合によっては入院などの措置をとること。
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さらに精神の病気かな、と思ったときの相談先も書いてありました(本書には、もう少し詳しい情報があります)。
1)国や地方自治体の相談機関(保健所・保健センター、精神保健福祉センター、児童相談所など)
2)医療機関(精神科診断所、精神科病院、総合的な病院の精神科)
3)学校内の相談機関(スクールカウンセラー、学生相談室など)
4)社会人のための相談機関(健康管理センターなど)
……なお、どこに相談すべきかわからないときは、厚生労働省支援情報検索サイトを見るといいようです。
精神の病気の総合カタログ的な入門書でした。それぞれの病気については、あまり詳しく書いてありませんが、この本には続編の『発達障害編』、『依存症編』などがありますので、より詳しく知りたい方は、対象の病気の本も読んでみてください。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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