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第1部 本
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eスポーツの科学(磯貝浩久)
『eスポーツの科学』2021/12/27
磯貝浩久 (著), 西薗秀嗣 (著), 神崎保孝 (著), 塩川実都 (著), & 10 その他
(感想)
eスポーツやその科学的エビデンスを幅広く紹介してくれる『eスポーツの科学』の本です。
eスポーツとは次のようなものを言うそうです。
「eスポーツという言葉は、広義では「電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般」のことを指しますが、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った、対戦をスポーツ競技としてとらえた電子競技(electronic sports)の略称である「eスポーツ」が、一般に広く用いられるようになりました。」
そしてeスポーツのゲームタイトルを規定する4つの条件は次の通りなのだとか。
1)競技性(ゲーム内容に競技性が含まれること)
2)稼働実績(ゲームとして3カ月以上の運営・販売実績があること)
3)大会の継続(eスポーツとして大会を継続して運営する予定があること)
4)興行性(eスポーツとしての大会の興行性が認められること)
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eスポーツの主なジャンルと代表的なタイトルは次の通りです。
1)シューティングゲーム(一人称視点):VALORANT、Apex Legends
2)シューティングゲーム(三人称視点):Fortnite、PLAYERUNKNOWN’S、BATTLEGROUNDS
3)戦略・戦術ゲーム(1対1):StarCraft2、クラッシュ・ロワイヤル
4)陣取りゲーム(チーム戦):Dota2、League of Legends
5)格闘ゲーム:鉄拳7、ストリート・ファイターV
6)レーシングゲーム:グランツーリスモ、マリオカート、WRC
7)スポーツゲーム:Rocket League、FIFAシリーズ
8)カードゲーム:Legends of Runeterra、Hearthstone
9)パズルゲーム:ぷよぷよ、テトリス、パズル&ドラゴンズ
10)オンラインRPG(対人モード):ブレイドアンドソウル、Lost Ark
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実を言うと私は、eスポーツというのは、テニスのような現実のスポーツをそのまま電子的に楽しめるものなんだろうと勘違いしていましたが、上記のように「スポーツゲーム」はeスポーツのほんの一部分で、全体としては、いろんなジャンルが含まれる「大会として競い合える電子ゲーム」のことだったんですね。プロゲーマーは、トップアスリートとしての優れた身体能力を持っているそうです。
ちなみに「eスポーツに必要な4つのスキル」は次のもの。
1)操作スキル(ハードの改善・開発、椅子・机や姿勢の改善など)
2)判断スキル(反応・反射神経トレーニング)
3)知的スキル(対人スキル・トレーニング、メンタル・コントロール・トレーニング)
4)戦略スキル(ゲーム特性分析、短・中・長期的戦略・計画)
……これらは、eスポーツだけでなく、どんな仕事にも必要なスキルのように感じました。
そして「eスポーツの能力を上げる10の要点」は次の通りです。
1)新しいことを学ぶ練習には、はっきりとした目的意識を持つ
2)トレーニングの初期では、ゆっくりと操作し、反復する
3)テクニックの練習過程では集中練習を取り入れ、適当な時期にオーバートレーニングを入れよ
4)休息時間を確保する
5)イメージトレーニング(ゲーム全体をマクロ的に把握する)
6)似たようなゲームをする
7)テクニックのうまい選手のマネをする
8)友人と操作法や戦略のことで情報交換する
9)自分を褒める
10)プレイする時間のルールを決めて、それを守ることを心がける
……これらも、他のスポーツや学習、仕事のトレーニングにも通じるものだと思います。
ということで、eスポーツで培われた能力は、他のことをするのにも役立つもののようです。また、eスポーツにはコミュニケーションスキルが必要なものもあるので、チームの生産性にプラスの影響を与えるなどの利点もあるようです。
私も以前はTVゲームがすごく好きで、家庭用ゲーム機で長時間遊んでいたこともありましたが、最近はあまりやっていません。それでも家庭用ゲーム機で、ダンスやスポーツをやりたいなーとは今でも思っています。着替えも移動もせずに、ただラケットなどの道具を持ってゲーム機のスイッチを入れるだけで、すぐにテニスなどのコート(運動場)に行けてAIを相手に、普通のテニスをするようにラケットでテニスを楽しめたら、気分転換だけでなく、本当に運動にもなるし、娯楽と健康、癒しで良いことがたくさん☆ だから、そういう意味で「eスポーツ」に関心があったのですが……残念ながら、あまりそういう方向に行ってはいないようですね。そんな、お気楽なものではないようです……。
それでもTVゲームなどのeスポーツには、知力や運動能力のトレーニング効果が期待できるので、ぜひとも健全な発展をしていって欲しいと願っています。
この本には、ここで紹介した以外にも、eスポーツのプラス面とマイナス面に関することや、eスポーツとコミュニティ、実践コミュニティ育成の方法など、eスポーツに関する情報が満載です。とても参考になりますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
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