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第1部 本
ペーパークラフトの本(日本の作家)
折り紙
おりがみ新発見〈1〉半開折り・回転折り・非対称の形(笠原邦彦)
『おりがみ新発見〈1〉半開折り・回転折り・非対称の形』2005/1/1
笠原 邦彦 (著)
(感想)
おりがみの第一人者の笠原さんが、45年の集大成として新たにまとめた3部作の第1巻。「半開折り」、「回転折り」、「非対象の形」という新しい3つの表現法を紹介してくれます。
「半開折り」とは、「ぴったりと折らずに半開き状態での造形を楽しむ折り紙」のこと。ここでは、お面みたいな形の「ねこ」や「ふくろう」、首が動く「首ふり子ざる」「首ふりニャンコ」などの作品例と作り方(イラスト付き)が紹介されています。この半開折りは、すごく簡単な作品が多いので、初心者でも楽しめると思います。
個人的にすごく面白いと思ったのは、首が動く「首ふり子ざる」たち。体と首を別々の紙で折って、体のてっぺんの突起に首を乗せるのです。簡単に折れるのに、首が動く面白カワイイ作品をいろいろ作ることが出来て、とても楽しめます。「首ふりきつね」は、なんとルーレットのように首がくるくる回ります(笑)。
「回転折り」は、「長方形に、等間隔につけた折り目の長方形の対角線をそれぞれ平行に、山谷を逆につけて折っていくと、この対角線中点を中心に、コンパスのように円を作っていくことになる」という折り方です。単純な作業をくり返していくと、円を描くような作品になっていくのが不思議です。
この「回転折り」を使うと、通常はとても作りにくい「正5角形」「正7角形」のような形を「やさしく正確に作画できる」そうで、実際にイラストで説明されていました。これを見ると、作るのは簡単そうではありますが……図形問題が苦手なせいか、説明内容はよく分かりませんでした(汗)。
そして「非対象の形」は、「半開折り」や「回転折り」の対称性が崩れたもので、螺旋的な造形などです。表紙の黒い鵜や、その下の青と白と水色の波、紫の岩(岩礁)のような形が「非対象の形(半開折り+回転折り)」の作品になります。
「回転折り」や「非対象の形」は、かなり複雑な形ですが、折り方自体はかなり規則性があって、あまり難しそうではないので、根気がある方に向くと思います。難しそうに見えるので、出来上がると「凄いね!」と褒めてもらえそう(笑)。
折り紙の新しい3つの表現法、「半開折り」、「回転折り」、「非対象の形」を教えてもらえる本でした。折り紙の「技術」に興味がある方は、ぜひ読んでみてください。
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笠原さんの他の本『おりがみ新発見〈2〉キューブの世界』に関する記事もごらんください。
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このシリーズの三部作『おりがみ新発見〈1〉半開折り・回転折り・非対称の形』、『おりがみ新発見〈2〉キューブの世界』、『おりがみ新発見〈3〉古典から最新作まで300年の絵巻』を、以下の商品リンクで紹介します。
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