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1日1分でOK! 「解くだけ」で 理系脳が目覚める本(植田実)
『1日1分でOK! 「解くだけ」で 理系脳が目覚める本』2018/7/10
植田 実 (著)
(感想)
論理的思考力・問題解決力が効率よく鍛えられる「理系脳が目覚める」本です。
『1日1分でOK! 「解くだけ」で 理系脳が目覚める本』というタイトルですが、1分で解ける問題は少なかったような……(汗)。開成や灘、桜蔭や女子学院をはじめとする難関私立中学校の「考えさせる」入試問題から50問が厳選され、その解答と詳しい解説があります。
「理系脳が目覚める」なので、算数系の問題ばかりなのかと思いきや、最初の問題が文章問題でびっくり。第1章は「考えを整理してアウトプットする」のが目的なので、算数というよりは国語や社会、理科の問題でした。うーん確かに、「書いてあることを理解して、自分の考えを整理してアウトプットする」のは「理系脳」の基本ですよね!
そして「第2章 基本の算数で頭を柔らかくする」は算数問題。
「第3章 想像力を駆使して「理系脳」を目覚めさせる」は、図形など算数系の問題。
「第4章 情報を整理して答えを導き出す」は、理科系の問題。
最後の「第5章 情報を分析して解答を絞り込む」は、資料を読み取り、答えを導き出すタイプの問題が集められています。
難関中学の入試問題なので、難易度はそれなりに高めですが、じっくり考えればなんとか解ける問題ばかりです。現役の中学受験生ならば、これらの問題に短時間(数分以内)で答えを出す訓練が必要なのだと思いますが、大人が自らの「理系脳」を目覚めさせる学び直しのために使う場合は、時間を気にせず「自らの頭でよく考えて解く(解けない場合は解説をじっくり読む)」方が効果的だと思います。(とはいうものの、タイトルの『1日1分でOK!』を見て、「短時間で楽しめるパズル系の本」を期待してしまった私としては、意外に難しい問題が多くて、1分で解けないことに焦ってしまいました。しかも知識が必要な問題も多くて、大人なら常識でも小学6年生にここまで求めてもいいのかなーと感じてしまうものも……。かなり「学び直し」が出来たような気がします(苦笑)。)
ところで、残念なことに、この本には誤植がいくつかありました。アマゾンの商品ページによると、次の訂正情報が。
◆144ページ 第4章 問題05
浦和明の星女子中学校 11行目
【誤】あるイネの趣旨は、十分吸水させたあと
【正】あるイネの種子は、十分吸水させたあと
◆156ページ 第4章 問題08
愛光中学校 右図
【誤】図1
【正】図2
*
この他にも、106ページにも誤植があると思います(クラスの人数が10人なのに、なぜか合計が15票になるので、問題の数字に間違いがあるはずです)。
誤植が多いのが残念でしたが、大人の学び直し(論理的思考力を高める)のためには、かなり役に立ちそうに感じました。
個人的にすごく難問だと感じたのは、体重計の上で「しゃがむ動作」をしたときの体重計の目盛りを考える問題。なんと体重計は、「減る」動きをするのだとか! しゃがみ始めには、人に下向きの加速度が加わるのだから、人+加速度で「増える」のかと思いきや、反作用で「減る」ようです。……そうだったんだ……なんだか不思議な感じがします。
難関中学の入試問題を解くことで、「ものごとを順序立てて整理する→考える→解を導き出す」トレーニングをさせてくれる本でした。「理系脳」を鍛え直したい方は、トライしてみてください。
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なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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