ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
生活
小さな家のリノベーション
『小さな家のリノベーション』2018/12/15
(感想)
小さめの中古のマンションの部屋や住宅のリノベーション事例を紹介してくれる本です。
部屋のグラビアみたいな素敵な写真(フルカラー)が多いので、眺めているだけでも楽しいです。どの家も、中古のリノベーションとは思えないほどお洒落で素敵。しかもすでに本棚に本がぎっしり入っているとか、テーブル下に物が置かれているとか、実際に生活している感じに溢れているのに、とても素敵に見えるので、本当に使いやすい良いリノベーションをしたんだなーと感心させられます。
しかも参考になるワザが随所に見受けられます。
間取りにぴったり合ったテーブルを作ったり、天井にフックをつけてブランコをつけたり、壁紙を剥がしてコンクリートむき出しの状態を楽しんだり……自分たちの好きなようにリノベーションしているのです。
個人的に参考になったのは、「ビオトープのようなイメージ」にしたくて、LDK中央の床にブルータイルを敷いて水路を表現したという部屋(58㎡・築35年:緑のなかで猫と暮らす(設計=ブルースタジオ))……居間の床の真ん中に細長いタイルを敷くなんて、まったく思いつかなかった(笑)。猫を飼っていて、ベランダでガーデニングを楽しんでいるご夫婦なので、趣味の暮らしにも便利なのかもしれませんが、「夏はタイルがひんやり気持ちいい」のだそうです。でも冬に寒いのでは? と思いましたが、寒い時期には、そこにラグを敷けばいいので、こんなふうに一部をタイル敷にするのもアリだな、と思いました(設計期間は約3か月、工事期間は約2か月、総工費は約1200万円)。
そして重厚な図書館のような素晴らしいお部屋(53㎡・築32年:本と音楽、木、石、コンクリートが織り成すリノベーション(設計=彦根建築設計事務所))。なんとグランドピアノもあります。この「フランク・ロイド・ライトの「落水荘」にヒントを得た」という空間に本当にぴったり。こんな超絶に美しい住宅に住みたい……と憧れてしまうような部屋ですが、リノベーションの総工費は約2500万円! とても素晴らしい完成度の部屋だけど、築32年の物件に2500万の投資か……なんかもったいないような気がするのは、ただの貧乏性でしょうか(汗)。でも、こんなに素晴らしい空間に住めるなら、安いぐらいなのかも(設計期間は約7か月、工事期間は約5か月)。
この本で紹介される事例は、すべて間取りの「Before」「After」と、設計期間・工事期間・総工費のデータも教えてもらえるので、それもすごく参考になりました。
ただ……古い住宅のリノベーションの場合、個人的に一番気になるのは「水周り」なのに、ここで紹介されている事例は、内装のリノベーションが多くて、水周りのリノベーションは少なく、その工事費用や工夫の記載がなかったのが少し残念でした。
それでもこの本では、上記で紹介した以外にも、「浴室を自分たちでFRP塗装する(FRPは繊維強化プラスチックともいい、一般的には屋上などの防水に使われるそうです)」とか、「床に高さをつけて、その下を収納にする」、「吊り戸で間仕切る」など、間取りや収納、コストコントロールのさまざまな工夫を見ることができました。素敵なリノベーションばかりなので、家の大規模修理を考えている方は、ぜひ眺めてみてください。
* * *
なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
Amazon商品リンク
興味のある方は、ここをクリックしてAmazonで実際の商品をご覧ください。(クリックすると商品ページが新しいウィンドウで開くので、Amazonの商品を検索・購入できます。)