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第1部 本

パズル

<東大・京大式>頭がスッキリするパズル(東田大志)

『〈東大・京大式〉頭がスッキリするパズル』2013/8/21
東田 大志 (著), 東大・京大パズル研究会 (著)


(感想)
 頭も心もスッキリさせて脳力アップさせてくれるパズル集。ベストセラー『<東大・京大式>頭がよくなるパズル』の第二弾です。
 今回のパズルは、時間がない人でも隙間時間で楽しめるように、「鉛筆を使わなくても、目で見るだけで解くことができるパズル」、「一問一問のパズルが軽く解けるパズル」が集められています。だから本当に気軽な気分で、パズルを楽しむことができました。
 とは言っても、一問一問の難易度は、第一弾の『<東大・京大式>頭がよくなるパズル』より高めのものが多かった気がします。『<東大・京大式>頭がよくなるパズル』は、パズルの初心者向けドリルみたいな感じでしたが、今回のパズルは「ひらめき」を必要とするパズルが多かったからです。問題はすごく短いのに、すぐには解けない感じ……でも、ひらめいた瞬間、ああ! そうか! という爽快感があって……頭がスッキリ(笑)、とても気持ち良かったです。
 意外に手こずってしまったのが、最初の「書き順分解」。漢字が書き順に従って1画ずつ分解されていて、どんな漢字になるのかを答えるのですが……なかなかイメージできない(汗)。子どもの頃は、漢字、得意だったんですが、最近はそもそも文字を書くことすら少なくて、「読めても書けない感じ(漢字)」のものばかりだということを痛感させられました……(涙)。
 そして、すごく面白かったのが、「ことばわざ」。ことわざや慣用句に余分な文字をたして文にしたものから、元の言葉を考えるクイズなのですが……短い文章なのに、もとの言葉がなかなか分からない……それでも、うーんうーんと考えているうちに、パッとひらめく瞬間があって、すごく気分が高揚させられました。あまりにも楽しかったので、以下に実例を一つだけ紹介させていただきます。なお、これはクイズの例文なのでネタバレではありませんが、自分で答えを考えたい方のために、答えは記事の一番下に書くことにしますので、考えてみてください。
 例題:顔ににこやかな希望。(かおににこやかなきぼう)(元の言葉は7文字)
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 さて、この本は楽しいパズルの他にも、パズルの効用や歴史を知ることが出来るコラムも充実しています。たとえば「パズルの歴史」というコラムでは、最も古い教育パズルについて知ることができました。
「もっとも古い教育パズルの本として知られるのは、780年頃に神学者のアルクィンが著した『青年たちを鍛えるための諸問題』です。この本は、次世代の神学を担うべき若者のためにアルクィンが書いたもので、教育目的ではありながらも楽しいパズル集の形式をとっています。」
 ということで、ここで紹介されていたパズルは、あの有名な「オオカミ、ヤギ、キャベツと一緒にボートで川を渡る」問題! パズルの詳細は長くなるので省略させていただきますが、あれって1200年以上も前の問題だったんですか! ……人間は、こんなにも昔から、若者に「自ら考える」ことを教えていたんだなーと感心するとともに、一問のパズルがこんなにも長い年月の間、人々に解かれ続けてきたことにも深い感慨を抱かされました。パズルは本当に「楽しく人間の思考力を育てる」ものですね☆
 とても楽しくて、頭がスッキリするパズルの本でした。ぜひ、やってみてください☆
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 例題の答:鬼に金棒(おににかなぼう)
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 東田さんの他の本『パズル学入門』、『<東大・京大式>頭がよくなるパズル』、『京大・東田式「考える力」が身につくパズル』に関する記事もごらんください。
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 東田さんは、他にも『ズバぬけた思考回路に覚醒する 京大・東田式 天才パズル』、『数学パズル大図鑑Ⅰ(古代から19世紀まで): 名問・難問を解いて楽しむパズルの思考と歴史』、『数学パズル大図鑑Ⅱ(20世紀そして現在へ): 名問・難問を解いて楽しむパズルの思考と歴史』などの本を出しています。

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