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第1部 本
健康&エクササイズ
死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい(小林弘幸)
『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』2017/10/25
小林 弘幸 (著)
(感想)
自律神経の名医の小林さんが、なぜスクワットが健康にいいのか、医学的見地から解説した上で、「簡単で正しいスクワット」の方法を教えてくれる本です。
「スクワットには、足腰を鍛えるだけではなく、免疫力向上、認知症予防、尿漏れ防止、便秘改善、心を前向きにする作用など、たくさんの驚くべき効果が隠されている」そうです。
それで「ほら、健康にいいんだから、毎日スクワットしなさいよ!」とすぐに発破をかけられるのかと思いきや、本書の冒頭で明かされるのは、なんと著者の小林さんが、「死にかけた」体験! 実は小林さん、50歳を過ぎてからの数年間、無気力だったことがあるそうですが、ニューヨーク出張中に「急性咽頭蓋炎」を起こしてしまったことで、一念発起して、「階段利用」と「スクワット」を始めるようになったそうです。ここで描かれているリアルな心境の変化とその後の復活への道のりは、「最近、老化し始めてるかも……」と弱気になっている方を、とても勇気づけてくれるのではないかと思います。
さて、「スクワット」という言葉を聞くと、女優の森光子さんを思いだしてしまいます。89才で、ライフワークとなった舞台『放浪記』の前人未到の上演2000回を達成した方で、晩年まで元気な姿を舞台で見せ続けていた森さんは、毎日かなりの回数のスクワットをしていたそうです。だから「スクワット」に健康長寿効果があるのは以前から知っていましたし、個人的に毎日続けているエクササイズの中にも、もちろん含まれています。それで、書店でこのベストセラー本『死ぬまで歩くにはスクワットだけすればいい』を見かけた時には、(確かにスクワットは効果的だけど、要するに「タイトルを見れば内容が分かってしまう本でしょ」)と勝手に思い込んで、スルーしてしまっていました(汗)。
ところが実際に読んでみると、「スクワット」以外の健康長寿の秘訣もたくさん書いてあり、しかも、どれも納得がいくものでした。
例えば、「起きたらコップ1杯の水を飲む」、「朝日を浴びる」、「常に笑顔を心掛ける」など、他の本でもよく見かける健康の秘訣や、「一日一か所、片付ける」など、健康以外にも効果が期待できるような活動も紹介されています。実は、「片付けという行為には、副交感神経を高め、気持ちを落ち着かせる作用があるのです。」なのだとか。これ、すごくいい健康の秘訣だなーと、目の付け所に感心しました。
さらに「ストレスに感謝する」という目からウロコの健康の秘訣も(笑)。「適度なストレスは、自律神経のバランスを整え、生命力をより高めるために必要なものなのです。」……なるほど。こう考えると「適度な」ストレスを、より前向きに受け止められそうですね。
そして、「第4章 スクワットで心も若返る!」の中の次の文章が、すごくツボにはまりました(笑)。「人生を折り返す」という言葉がありますが、小林さんは「折り返す必要はない」と思っているようで、次のように言っているのです。
「もう一度、高い山を登るつもりで、新しい道を切り開いていけばいいのです。なぜなら、最終目標はやっぱり頂上、つまり天国だからです。」
……最終目標は、山より高い「天国」なんですか(笑)。
私も、より高いところをめざして、これからもエクササイズ(スクワット)を続けていこうと思います☆
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小林さんの他の本、『なぜ、「これ」は健康にいいのか?』、『一流の人をつくる 整える習慣』、『医者が考案した「長生きみそ汁」』に関する記事もごらんください。
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小林さんは、他にも『病に好かれる人 病に嫌われる人 健康寿命は「習慣」でのばす』、『「ゆっくり動く」と人生がすべてうまくいく』、『まんがでわかる自律神経の整え方 「ゆっくり・にっこり・楽に」生きる方法』、『自律神経が整えば休まなくても絶好調』などの本を出しています。
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