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第1部 本

自己啓発・精神力

マンガでわかるグーグルのマインドフルネス革命(サンガ編集部)

『マンガでわかるグーグルのマインドフルネス革命』2017/5/26
サンガ編集部 (著), 方喰正彰 (著), . (編集), 花糸 (イラスト), & 1 その他


(感想)
 グーグルをはじめ、インテル、フェイスブック、フォード、SAPなど欧米の有名企業が、能力向上のトレーニングとして取り入れている「マインドフルネス」。ストレスの軽減、脳の活性化、チームワークや生産性の向上、創造性の発揮など、さまざまな効果が注目されている「マインドフルネス」を、マンガでわかりやすく解説してくれる本です。
「瞑想」というと、少し前までは仏教などの宗教的修行のイメージが強かったのですが、グーグルをはじめとするアメリカのIT企業が、脳科学を応用したマインドフルネスの能力開発メソッド「Search Inside Yourself( SIY)」を広めてくれたおかげで、ストレス低減&精神的能力向上のための方法というイメージがじょじょに定着してきたように思います。
「瞑想」は、本当に手軽に出来て、精神的にも身体的にも効果が期待できるので、このブームに乗らない手はないと思います(笑)。
 しかもこの本は、「マンガでわかる」シリーズなので、疲れていて、細かい活字すら読みたくない時でも、気軽に読めます。漫画の主要登場人物は、「日本マインドフルネスサポート研究所」の指導者たちという設定で、様々な問題を抱えた人のマインドフルネス実施を支援するという、シンプルでストレートな内容なので、どんな時に、どんなマインドフルネス技法を使うと、問題を解決させやすいかが、理解しやすいと思います。
 個人的に一番参考になったのは、「第1章 怒りをコントロールする―アンガーマネジメント」で紹介されているSBNRRのワーク。その実施手順は次のような感じです。
0)準備(目を閉じて3回深呼吸する。ネガティブな状況を思い出す(追体験する))
1)停止する(衝動をいったん停止させる)
2)呼吸する(大きく数回呼吸する。衝動と自分の間にスペースをつくるイメージを持つ)
3)気づく(自分の身体に注意を向け、情動は生理的反応だと気づく)
4)よく考える(情動はどこから発生しているか。正しいか間違いかを判断せず、大局的に眺める)。
5)反応する(ポジティブに対応できそうな自らの行動を想像する)
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 そして心を落ち着けて、もとに戻るという方法です。
 この「1)停止する」以降を、実際に「怒り」などの情動が起こった時にも、実行するよう心掛けていくと良いそうです。ここで最も重要なポイントは、怒りなどの情動を感じたら、「停止して呼吸をすること(聖なる一時停止)」だそうで……なるほど、確かにこれを習慣づけることが出来ると、「怒りに我を忘れる」ことがなくなり、自分の生き方を改善できそうですね☆ 
 また、「マインドフルネス」は、自分自身が主体となるものなのだ、と強く考えさせられたのは、「第2章 書くことによって自己発見をする―ジャーナリング」のエピソード。「ジャーナリング」というのは、書く瞑想とも言われ、「7分間、テーマに対して頭に思い浮かんでくることをすべて紙に書き出す」方法だそうですが、書いたものは「誰にも見せない」のです。つまり指導者にも、書いたものを見せて指示をあおぐこともないわけで……やはり「瞑想」というのは、「自らの気づき」を促すことで、自分自身を成長させていくものなのだなーと痛感させられました。
 残念ながら(?)この本のマンガには特に面白いストーリーはないのですが、逆に、余計なエピソードに惑わされずに、「マインドフルネス」をストレートに学べるのではないかとも思います。もちろんマンガだけでなく、文章による分かりやすい解説もあります。
 このようにして、みんなが「マインドフルネス」する社会は、「共感」できる人が増えて、社会全体として、ストレスがどんどん少なくなっていくような気がします。「マインドフルネス」に興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
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 サンガ編集部は、他にも『グーグルのマインドフルネス革命―グーグル社員5万人の「10人に1人」が実践する最先端のプラクティス(付録:マインドフルネス実践ガイドCD)』などの本を出しています。
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 別の作家の本ですが、『サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法』、『マインドフルネスの教科書 この1冊ですべてがわかる!』、『マインドフルネス 「人間関係」の教科書 苦手な人がいなくなる新しい方法』、『シリコンバレー式 頭と心を整えるレッスン 人生が豊かになるマインドフルライフ』など、マインドフルネスの本は多数あります。

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