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第1部 本
健康&エクササイズ
がんになって、止めたこと、やったこと(野中秀訓)
『がんになって、止めたこと、やったこと』2016/5/12
野中 秀訓 (著), 斎藤 糧三 (監修)
(感想)
余命12カ月宣告の後、大腸がんステージ4から328日で劇的に「寛解」したがん生還者の野中さんが実践した、シンプルな「7つの習慣」を教えてくれる本です。
がむしゃらに仕事をしてきた野中さんは、ある日突然、腹痛に襲われ、大腸がん、さらには肝臓、ウィルヒョーリンパ節、大動脈リンパ節転移も見つかって、2014年7月(46歳)に「ステージ4」と告知され、余命12か月宣告を受けたそうです。
一時は絶望に沈んだ野中さんでしたが、がんとどう戦うかについて本などで療法を調べ始め、ご自身の生理学知識も活かして、自分なりの「がんとの戦い」を始めました。これはその実録で、がん患者の方に参考になるだけでなく、いまはまだ健康を保っている方にとっても、予防のためにとても参考になると思います。
がんなどの生活習慣病を治すための7つの習慣として紹介されている概要は、次の通りです。
1)食事を改善する
2)早寝早起きを習慣化する
3)身体の中の悪いものを出すため解毒する
4)ハーブや生薬を利用する
5)ヨガを行ったり、鍼、マッサージなどを利用する
6)思考回路を変えてストレスをなくす
7)生活環境を徹底的に見直す)
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この7つの習慣も参考になったのですが、まだ「がんになっていない(と思われる)」私にとって、「予防」の意味で特に参考になったのは、次の「がんが発覚するまでの7つの悪い習慣」
1)ストレス
2)暴飲暴食
3)食に無頓着
4)過度な運動
5)休みのない生活
6)自律神経の乱れ
7)予兆の見逃し
これらの習慣は、一般的に「健康に悪い」と言われているものばかりなので、「がん」の予防だけでなく、健康を保つ上で避けるべきだな、とあらためて思わされました。
さて、「がん」はなんと「生活習慣病」で、「健康な人でも何千から数万個のがん細胞が体内に存在しているといわれています。それを免疫系が制御しているわけですが、さまざまな要因によって自律神経が乱れ、免疫系がおかしくなると、がん細胞を制御できなくなってしまいます。」なのだとか! そして「抗がん剤」の効く確率は、なんとわずか20%なのだそうです!
筆者の野中さん自身は、抗がん剤は2か月試しただけで、それ以降は食事や生活習慣の改善を中心に治療をしていったようです。がんは種類もいろいろですし、人間の身体の状態も人それぞれなので、いちがいにこの方法が効果的だとは言えないと思いますが、この本を読んで、私にとって一番参考になったのは、「がんの治療方法は自分で考えられる(選べる)」ということでした。がんで余命12か月の宣告を受けたら、「病院の先生の言うとおりに治療を受ける」以外の選択肢など考えられないような気もしていましたが、そうではなかったのですね! 野中さんは次のように言っています。
「がんなどの病気を宣告された場合に大切なのは、
1)医師に示された方法方針がすべてだと思い込んでしまわず、自分で調べ、自分の考えを大切にし、自分自身で選択すること
2)家族を大切にすること(こうした病気はひとりでは治せません。家族の協力が不可欠です)
3)自分と家族にとって、どの方法がベストなのかを考えること」
……人間は誰でもいつかは死ぬものなので、もしも「がん」を宣告されたら、私もその時点で一番良いと思う方法を、自分自身で考えていきたいと思います。
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別の作家の本ですが、『がんが自然に治る生き方――余命宣告から「劇的な寛解」に至った人たちが実践している9つのこと』、『「がん」になってからの食事と運動―米国対がん協会の最新ガイドライン』、『がんで余命ゼロと言われた私の死なない食事』、『ガンが消えていく食事 成功の秘訣』、『がんが自然に消えていくセルフケア ―毎日の生活で簡単にできる20の実践法』、『がんを告知されたら読む本―専門医が、がん患者にこれだけは言っておきたい“がん"の話』、『がんでも長生き 心のメソッド』、『がんでも、なぜか長生きする人の「心」の共通点』など、がんや健康を考える上で参考になる本は多数あります。
なお社会や脳科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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