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第1部 本
脳&心理&人工知能
脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める(築山節)
『脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める』2006/11/8
築山 節 (著)
(感想)
最近、何となく頭がぼんやりしている……そんな「冴えない脳」を治すために必要なのは、たまに行う脳トレーニングではなく、生活の改善だそうです。この本では、すぐにでも実行できて、有効性が高い、以下のような「脳が冴える15の習慣」を提案してくれます。
1)生活の原点をつくる―脳を活性化させる朝の過ごし方。足・手・口をよく動かそう
2)集中力を高める―生活のどこかに「試験を受けている状態」を持とう
3)睡眠の意義―夜は情報を蓄える時間。睡眠中の「整理力」を利用しよう
4)脳の持続力を高める―家事こそ「脳トレ」。雑用を積極的にこなそう
5)問題解決能力を高める―自分を動かす「ルール」と「行動予定表」をつくろう
6)思考の整理―忙しいときほど「机の片付け」を優先させよう
7)注意力を高める―意識して目をよく動かそう。耳から情報を取ろう
8)記憶力を高める―「報告書」「まとめ」「ブログ」を積極的に書こう
9)話す力を高める―メモや写真などを手がかりにして、長い話を組み立てよう
10)表現を豊かにする―「たとえ話」を混ぜながら、相手の身になって話そう
11)脳を健康に保つ食事―脳のためにも、適度な運動と「腹八分目」を心がけよう
12)脳の健康診断―定期的に画像検査を受け、脳の状態をチェックしよう
13)脳の自己管理―「失敗ノート」を書こう。自分の批判者を大切にしよう
14)創造力を高める―ひらめきは「余計なこと」の中にある。活動をマルチにしよう
15)意欲を高める―人を好意的に評価しよう。時にはダメな自分を見せよう
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「脳は基本的に怠け者であり、楽をしたがるようにできている」そうなので、「脳が冴える」ようにするためには、常日頃から健康な生活(睡眠、食事、運動)を心がけて身体の力をつけるのと同時に、脳に適度な負荷も与えて、脳と身体の両方の力を鍛えていく必要があるようです。
とは言っても、この本は「若者の脳を冴えさせる」というよりは、「中高年の脳の衰えを防ぐ」というのに主眼があるようで、「脳力をアップさせる」方法よりも、「脳が冴えた状態を保つ・取り戻す」方法が多いように感じました。若者の方に特に参考になるのは、「習慣2 集中力を高める」だけだったような気もしますが、もちろんそれ以外の方法も、「脳の衰えを防ぐ」という意味でとても役に立つと思います。
個人的に参考になったのは、やはり「習慣2 集中力を高める」部分で、「集中力や頭の回転の速さは、それ自体を「上げよう」と思っても上げられない」ので、「時間に制約がある「試験を受けている状態」を作りだして脳の回転数を上げる」という方法。「ウォーミングアップ→試験を受けている状態→基本回転数が落ちるまで仕事→休養(→ウォーミングアップに戻って繰り返し)」を行うと良いそうです。……うーん、でも、いつも「試験を受けている状態」ってのは、ちょっと辛いかな、と思いましたが(汗)、これは「長くても二時間が限度でしょう」ということなので、少し安心(笑)。
そして、「時間が限られているときには、「もっと時間があればもっと良い仕事ができる」と考えがちですが、本当に好きなだけ時間が与えられると、その分だけ選択肢が広がってしまい、組み立てを考えるのがより難しくなる。」という指摘は、耳に痛かったです……。
「脳が冴える」生活を送るために、とても参考になる本でした。脳が冴えるだけでなく、生活全般の質を上げることにも役に立ちそうな気がします。ぜひ読んでみてください☆
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この本には、中高年向けの、より新しい本『定年認知症にならない脳が冴える新17の習慣』もあるので、購入しようと思う方は、そちらもご検討ください。
築山さんは、他にも『脳神経外科医が教える! 「疲れない脳」のつくり方』、『脳が冴える勉強法 覚醒を高め、思考を整える』、『脳から自分を変える12の秘訣: 「やる気」と「自信」を取り戻す』、『脳と気持ちの整理術 意欲・実行・解決力を高める』などの本を出しています。
なお社会や脳科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。
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