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第1部 本
描画技術
動物デッサンの基本(宮永美知代)
『動物デッサンの基本 (ナツメ社Artマスター) 』2013/10/10
宮永 美知代 (著)
(感想)
動物デッサンの基本を教えてもらえる本です。デッサン道具の使い方から、動物の描き方のテクニック、果ては進化の系統図から、なんと糞の形まで(笑)解説してくれます。
まず「1章 動物デッサンの基本」では、デッサンの基本テクニックを教えてもらえるので、初心者でも安心して学ぶことが出来ます。例えば「白を出す(練りゴム)」で、ウサギの絵に添えられた文章、「毛流を鉛筆で表現しましたが、その後白く輝く毛を、エッジを効かせた練りゴムで、白を描くように使います。白いものは大きく膨張して見えてしまう。をういう錯視を私たちはもっています。白い範囲は見えているよりずっと小さいので、白く抜いた後は、その際を鉛筆で整え、白い範囲を小さくします。」のように、すごく具体的に説明してくれています。
また初心者にありがちなこととして、動物の絵に自分の目や口のイメージを持ち込んでしまうことがあるそうです。動物とヒトでは目や口の形が全く違うので、目や口の形にこだわらず、それを囲む空間の形をよく見て描くと良いとか……なるほど……動物の目や口をよく見て描きましょうと言われるより、こうアドバイスされた方がずっと効果的なような気がします。
そしてこの本のほとんどを占めているのが、「哺乳類・鳥類・両生類・魚類・昆虫のそれぞれのデッサン」。ウシやネコなどの生物ごとに、骨格図や筋肉図などの詳細イラストがあるだけでなく、色んなポーズのイラストが掲載されています。これが本当に参考になります(すごく上手に特徴をとらえているイラストばかりです)。
正直に言って、人間だけでなく動物を描くのも苦手です(汗)。動物は動くので、人物イラストより、さらに難しいと思います。だから動物も、描かなければならなくなった時には、文明の利器デジタル・カメラを活用して描くのを基本にしたいなと思っていますが(汗)、それでもこの本を参考に、その動物の骨格を意識して描くと、体の凹凸がどうなるのかを想像しやすくて、よりリアルに描けるのではないかと思います。
とても参考になる動物デッサンの本でした。しかも人間も哺乳類の一種として、きちんと骨格図付で掲載されているので、人物デッサンの参考にもなります(笑)。動物から昆虫まで、さまざまなポーズで描かれているので、これ一冊あると動物デッサンの技術をぐんと向上させられそうな気がします。お勧めです☆
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別の作家の本ですが、『動物ポーズ集: 150種の動物の形・動きがわかる』、『骨格とプロポーションからとらえる 動物デッサン: ペットから珍獣まで世界の多様な動物を網羅!』、『動物の描き方』、『動物画の描き方―生き生きと描く秘訣』、『幻獣と動物を描く:精確な動物デッサンから生まれる空想上のキャラクター』、『なぞってカンタン! 植物・動物スケッチ練習ノート』、『獣医さんがえがいた動物の描き方』など、動物デッサン力を向上させるのに役に立つ本は多数あります。
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