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第1部 本

脳&心理&人工知能

疲れない脳をつくる生活習慣―働く人のためのマインドフルネス講座(石川善樹)

『疲れない脳をつくる生活習慣―働く人のためのマインドフルネス講座』2016/1/28
石川善樹 (著)


(感想)
 ビジネスパーソンのためのマインドフルネスの入門書。疲れない、だらけない、怒らない毎日を過ごすために、ストレスや糖質、睡眠のコントロールを効果的に行う方法を教えてもらえます。
「マインドフルネス」とは、瞑想によって自己の内面を静かに観察し、「いまここ」に集中することで、生活や仕事の質の改善を図ろうとする方法です。
 この本では、疲れない脳をつくるために、瞑想の継続が大事であること(第1章)、瞑想を続けるために十分な睡眠をとり(第2章)、姿勢をよくして体幹を鍛え(第3章)、血糖値をコントロールする(第4章)ことを説明した後、最後の第5章では、疲れない脳をつくるための1日の過ごし方を教えてくれます。
 さて、疲れない脳をつくるために、いまこの瞬間から出来ることもあるそうです。それは、姿勢を伸ばして、深い呼吸をすること……こんな簡単なことでも、続けていくと脳の基礎力がはっきりと改善していくそうです。
 そして「瞑想」。瞑想というと「お寺の床で坐禅→足が痺れる」という貧相な図式しか思い浮かばなかったのですが(汗)、どうやらこの考え方は古いようで、必ずしも坐禅をする必要もなく、姿勢と呼吸を整えて、ひとつの対象に集中する(呼吸に集中する、などでも良い)だけでよく、時間も長時間やる必要はなく、たった5分でも構わないそうです。(「調身」「調息」「調心」)
 さらに疲れない脳をつくるためには、睡眠(7時間が理想的)、バランスのとれた食事(血糖値を一定にコントロールする)もとても大事だということで、バランスのとれた食事をするために、食品の容器包装に表示されている「原材料名」や「栄養成分表示」を確認する習慣を身につけると良いという話は、とても参考になりました。
 また仕事の姿勢をよくするために、PCモニターの位置を目線の高さに変えると良いという話。「座りっぱなし」は死亡リスクを高めるので、それを避けるためにも、「座っている間にたくさん水を飲む」と良いという話など、ためになる話がいっぱい☆ (水分補給が健康維持に役立つとともに、トイレが近くなるので頻繁に立ちあがるから、だそうです……なるほど(笑))
 さらに「マインドフルに生きるための1日の過ごし方」として、例えば「朝の習慣」として次のようなことをすると良いそうです。
・毎日、決まった時間に起床する。
・タンパク質と炭水化物をミックスした朝食を食べる。
・体を動かしながら太陽の光を浴びる。
 こんな感じで、「午前」「昼」「午後」「夜」まで、1日の過ごし方をアドバイスしてもらえます。わりと常識的な方法が多いので、無理なく続けられそうな気がしました。
「疲れない脳をつくる生活習慣」をつけるために、すごく参考になる本でした。ぜひ読んでみてください。
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 石川さんは、他にも『「今、ここ」に意識を集中する練習 心を強く、やわらかくする「マインドフルネス」入門』、『世界中のトップエリートが集う禅の教室』などの本を出しています。
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 別の作家の本ですが、『サーチ・インサイド・ユアセルフ――仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法』、『すべての疲労は脳が原因』、『図解 マインドフルネス ―しなやかな心と脳を育てる―』、『心を整えるマインドフルネスCDブック』、『自分でできるマインドフルネス: 安らぎへと導かれる8週間のプログラム』、『自由への旅: 「マインドフルネス瞑想」実践講義』など、心を整えるのに役に立つ本は多数あります。
 なお社会や脳科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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