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第1部 本
自己啓発・コミュニケーション
賢く「言い返す」技術: 人に強くなるコミュニケーション(片田珠美)
『賢く「言い返す」技術: 人に強くなるコミュニケーション』2015/3/20
片田 珠美 (著)
(感想)
「攻撃的な人」や「心ない一言」を放ってくる人への「賢い対応法」を教えてくれる本です。
言動や態度の特徴から、攻撃的な人は、「王様タイプ」「裸の王様タイプ」「羨望タイプ」「おこちゃまタイプ」「悲劇のヒロインタイプ」「置き換えタイプ」「トラウマ・タイプ」「サディスト・タイプ」の8つに分類することが出来るそうです。
タイプ別の事例を見ながら、(ああ、こういう人っているよなー)とは思いながらも、(8つのタイプを見極めて、それぞれに言い返さなきゃいけないのか、うまく出来るかなあ……)と暗い気持ちになったのですが、実は、「どんな相手でも、どんな場面でも、それに対する切り返しのコツは7つ」と言うことで、安心しました(笑)。
それは、「相手の裏の心理を突く」「別の話題に誘導する」「矛先をそらす」「一段上に立つ」「周囲を味方につける」「あえて無防備になる」「筋違いの期待を裏切る」の7つだそうです。(コツのタイトルだけだと分かりにくいですが、詳しく説明するとネタバレし過ぎになってしまうので、興味がわいた方は、本を読んでみてくださいね(汗))。
そして、言い返す時の心構えは、「醒めて怒る、醒めて言い返す」なのだそうです。
すごく心に残ったのは、「我慢していればいつか解決する、は幻想」と明言してあったこと。実は、攻撃的な人のターゲットになるのは、「いい人」のことが多いようです。そして攻撃的な人のターゲットになりにくい人とは、「この人にこういう攻撃をしたら、自分はやり返されるぞ」と思わせる人だそうです。だから、攻撃的な言葉に対しては、大人しく言われっぱなしでいてはダメで、何かしら「言い返す」ことが有効なのだそうです。
……確かにその通りだと思いました。
ただ、個人的には、嫌なことを言われた時に、すぐには言い返さないことが多いです。「ふーん」「そうなんですかー」みたいな曖昧な受け答えで流してしまいます。
でも、その相手とは少し距離を置き、言われたことを記憶に残して、その人がどんな人なのか見極めようとします。そして、その人が他の人にも同じことをしているなら、その人はいつも嫌なことを言っている嫌な人なのだと思って、さらに距離を広げます(笑)。また、その人が同じことを他人から言われても笑っているなら、その人はそういう文化圏の人で悪気はなかったのだと思って、距離はそのままにします(近づけはしませんが)。そして、その人が本当に「忠告としてあえて嫌なことをいってくれた」と思えたなら、素直に受け止めて、こちら側の改善に努めます。
それでも攻撃をやめずに、こちらの心を傷つけてくる人からは、出会う前に逃げようと考えます。可能な限り出会いを避け、話を短時間で打ち切るよう努力し、そして……それでも駄目な場合に限って、最終手段として「言い返し」ます。
ここまで来ると、関係は徹底的にこじれてしまう可能性が高いので、他人に悪口を言いふらされることになるかもしれませんが、それは我慢します(汗)。もっとも攻撃的な人というのは多くの人の悪口を言っていることが多く、周囲の人も、それがだんだん分かってくるので、悪口を言われても何の影響もないことが多いようですが……(笑)。
えーと、さて、この本では「賢く言い返す」技術を教えてくれるのですが、うまく言い返せたとしても、相手の考え方や性格そのものを変えることは出来ないので、最終的には、その人との「わかりあえなさ」を受け入れることが必要になるそうです。それは、実感として本当にそうだと思います。むしろ相手は自分と違う人間なのですから、「分かり合えなくて当然」なのだと思います。
それを理解した上で、自分が「できないことは、断る」「やりたくないことは、なるべくやらない」ことが人間の基本なのだと考え、出来ないことや、やりたくないことをさせようとして攻撃してくる人からの心無い言動には、いつも冷静に賢く対処……できるといいなー、と思います(汗)。
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片田さんは、他にも『上手に「自分を守る」技術: かわす、はね返す、やりこめる』、『「自分が絶対正しい!」と思っている人に振り回されない方法』、『すぐ感情的になる人』、『他人を攻撃せずにはいられない人』などの本を出しています。
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別の作家の本ですが、『賢いネズミは猫をなだめる』、『ムカつく相手を一発で黙らせるオトナの対話術』、『アタマにくる一言へのとっさの対応術』など、コミュニケーション力向上の参考になる本は多数あります。
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