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第1部 本

パズル

謎解きアドベンチャーBOOK 勇者と魔神(東京ボウズ)

『謎解きアドベンチャーBOOK 勇者と魔神 ?武器と防具は文房具?』2014/11/13
東京ボウズ (著)


(感想)
 文房具を使って楽しむ謎解き冒険ファンタジーRPGゲームブックです☆
 鉛筆が剣に、ハサミが武器に、そして消しゴムとのりが魔法になります(笑)。この本では、なんと読者自身が、文房具(武器・魔法)を片手に物語世界に入り込むのです。
 舞台は惑星ツールのステーショナリー地方。そこで神を生み出す秘宝ピットゥーラが何者かに盗まれるという大事件が発生!
 さあ、謎解きの冒険の始まりです☆
 迷路のような森、暗号だらけの不思議な石盤、洞窟を抜けて、塔に登り、海を目指すのです。
 ……ということで、この冒険には、鉛筆(シャープペンシル)、消しゴム、ハサミ、のり、カッター&マット、定規、セロテープの7つ道具をあらかじめ用意する必要があります。本の冒険の途中で、それらが武器・魔法として使えるようになるのです(笑)。つまり……冒険を進めるためには、本を切り刻み、糊で貼るという作業が発生します。冒険の終りには、本はかなりボロボロになってしまうでしょう。間違った場所を切ってしまった時には、セロテープで補修する作業も必要になってしまうので、本気でやろうと思う方は、2冊買っておいた方が安全かもしれません。私にはとてもその度胸がなかったので(汗)、実際には本を切り刻まず、一部のページだけコピーして切り刻んだり、「ここを切ったらこうなるだろう」と想像したりしながら冒険を進めたのですが、必要以上に難行をしいられることになってしまいました(笑)。それでもなんとか最後まではたどり着けましたが……。
 さて、この本は本当にゲームソフトのRPGをやっているような感覚で進められます。謎が重層構造になっていることがあり、前の部分に戻らなければならないことや、前の謎解き方法を使うことがあるので、効率的に謎解きをするためには、RPGと同様に、ある程度の時間、集中的にやった方が良いでしょう。一応、「城」や「塔」などエリアが分かれてはいるので、中断はもちろん可能なのですが、あまり時間を置き過ぎると、「あれ?これ、前にどうしたっけ?」と記憶をたどる必要が出てきてしまいます。
 しかもエリアごとの謎解きも二重構造になっていて、謎の答えを解くと、それがまた別の指令になっているのです(例:問題の解答一覧表の暗号を解く→「がいこつ並べろ」→本の中の骸骨をみつけて並べると、ある文章が出来上がる→犯人が分かる)。すごく凝った作りなので、本当に存分に謎を楽しめます。逆に言うと、気分転換のパズルとして気楽に始めても、やめられなくなるという恐ろしい罠が待ち受けているという困った冒険謎本です(笑)。
 パズル好きの方にとっては、たぶん問題の難易度はそれほど高くはないと思いますが、解くのに悩んでしまう時には、巻末のヒントに頼ることも出来ます……が、解答はありません。(本の中に解答の記述はありませんが、私の解いた経験では、最終的に「次のエリアに進むための条件をクリアした」という解になるのが多かったと思います。ちょっと頭をひねらければ解けない問題もあって、解けた時には嬉しくなりました。なお、「袋とじ」がついているので、そこに解答が書いてあるのかなと思ったのですが、エンディングとおまけの謎でした(笑)。)
 本の中に解答がないので、パズル初心者の方にはあまりお勧めできませんが、パズル好きの方には、すごく楽しめる本だと思います。文房具で本を切り開くというのも新感覚ですし、迷路やクロスワード、暗号など問題の種類もバラエティに富んでいて、本当に「大人が本気でごっこ遊びを楽しめる」という謳い文句通りの本でした。ということで……
「さあペンを持て!  謎を解け!  魔神に立ち向かえ!」
 ……面白いですよ☆
   *    *    *
 別の作家の商品(おもちゃ)ですが、『怪盗ジョーカー リアル予告状ゲーム ~大富豪の真実の宝篇~』、『怪盗ジョーカー リアル予告状ゲーム ~豪華特急の秘密篇~』、『怪盗ジョーカー リアル予告状ゲーム ~ギリシャ遺跡の謎篇~』も、予告状に挟まれた謎を解くごとにストーリーが進行するという新感覚ゲームです。

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