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第1部 本
ビジネス・経営
これからのリーダーに知っておいてほしいこと
『これからのリーダーに知っておいてほしいこと』2011/8/11
中村邦夫 (著), 松下政経塾・PHP研究所 (編集)
(感想)
「創業者と同行二人」の想いで、破壊と創造の経営改革を実践した中村邦夫さん(元パナソニック会長)がはじめて語るリーダー論です。
いまでは「経営の神様」と評される松下幸之助さんが自らの体験の中で体得・実践した幸之助流リーダーシップ、その真髄の理解と実践を日々心がけてきた経営者・中村邦夫氏(元パナソニック会長)へのロングインタビューから、リーダーの必要条件として、「大事なのは率先垂範」など合計21項について語ってくれます。
そしてその21項目ごとに、著作から抜粋した松下幸之助さんの考え方も併記してあります。つまり同じ項目について、中村邦夫さんの実体験談と、松下幸之助さんの考え方の両方を知ることが出来ます。二人の考え方には、かなり類似点が多いので、やはり過去と未来をつなぐ「不変のリーダーシップ」のようなものがあるのだな、と感じました。
本書のなかには、中村さんが初めてアメリカに転勤した時に、アメリカの仕事のやり方との違いを実感した話など、すごく現実的に参考になる話も多数あります。例えば、「あなたをジェネラルマネージャーにします」と告げると、彼らは「はい。では自分の権限はなにとなにですか。それから自分の権限は、こういうことにしてほしい」というように書いてくる、というように、日本では普通しないやりとりをする必要があるとか。
それ以外にも、「逆境にいる時に自分が沈んでしまったらダメ」とか、「決断するための情報は会社の中にはあまりないんです。絶えず外の人と話をして、情報の引き出しを頭の中にもっている必要があります」とか、「決断をしてスタートしても、途中で「あっ」と思うときはある。その時はすぐ変える。間違ったらすぐ変える。そうするしかない」など、数々の言葉が心に響きました。
中村さんご本人へのロングインタビューを中心にまとめた本なので、読んでいると、あの大企業パナソニックの会長に、直接、経営に関するいろんな話をしてもらっているような気分になれます(笑)。自分の都合のいい時間に、多忙な大企業元会長からの貴重な話を、何度も読み返すことが出来る……こういう本は本当にありがたいと思います☆
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松下幸之助さんの本『道をひらく』に関する記事もごらんください。
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松下政経塾は、他にも松下幸之助さんと共著の『リーダーになる人に知っておいてほしいこと』、『リーダーになる人に知っておいてほしいこと II』や、『松下政経塾 講義ベストセレクション 地方自治編』などを出しています。
また松下幸之助さん関連の本としては、他にもPHP総合研究所編集の『社長になる人に知っておいてほしいこと』、『人生と仕事について知っておいてほしいこと』などの本があります。
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