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第1部 本

文学(絵本・児童文学・小説)

絵本・児童書(日本)

グレイがまってるから

『グレイがまってるから (中公文庫)』1996/12/1
伊勢 英子 (著)


(感想)
 絵描きと建築家と子供二人の一家にやってきたハスキー犬との生活を描いたエッセイ集。産経児童出版賞受賞作です。
 書店でこの本をぱらぱらめくってみて、ハスキー犬の詩情あふれるイラストにすっかり魅了されました。さすがは絵描きさんのエッセイ、犬の動く様子や家のまわりの風景の描写が本当に素晴らしいです。とりわけぴんと伸びたハスキー犬の背中に漂う、何ともいえない感じといったら☆ 抒情的というか……この感じは、写真ではなかなか表現できないものだと思います。イラストの力を感じさせられました。
 そして、ハスキー犬のグレイと伊勢さん家族との生活。大型犬を飼うのって、本当に大変なんだなーと実感させてくれます。
 犬の夜鳴き、散歩、訓練士との訓練など、グレイとの生活がリアルに描かれていくので、愛犬家の方は、そうそう!そうなのよねーと思いながら楽しく読めると思いますし、これから犬を飼いたいと思っている方にも、すごく参考になるのではないでしょうか。
 子供のグレイ、大人になったグレイ、訓練士の前ではいいこのグレイ、散歩するグレイ……素敵なイラストに、グレイに注がれていた優しい視線が感じられます。
   *    *    *
 『グレイがまってるから』には、その後の物語の『気分はおすわりの日』もあります。
 また伊勢さんは、他にも、講談社の創作絵本の『ルリユールおじさん』、『大きな木のような人』、『新装版 雲のてんらん会』や、『1000の風・1000のチェロ』、『木のあかちゃんズ』など童話や、『旅する絵描き―パリからの手紙』、『絵描き』などの本を出しています。

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