ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

描画技術

アートの基礎を極める知識とテクニック200

『アートの基礎を極める知識とテクニック200 』2009/2
ヴァレリー・コルストン (著), 郷司 陽子 (翻訳)


(感想)
 アートワークの基本原則と実用テクニックを教えてくれる本です☆
 内容は、「線、マーク、形状、アイデア」、「色とトーン」、「テクスチャーとパターン」、「フォルムと空間」の4部から構成されています。
 カラフルなイラストや事例をもとに、さまざまな技法や学習上のポイントを教えてくれます。これらの課題は、順番通りに進めても、興味のある部分から始めても構わないようになっています。
 著者のコルストンさんは、大人や子供を問わず、美術史や美術の実技を指導した経験がある方なので、とても実践的な技術向上の練習方法を教えてくれます。
 例えば、「人の顔の観察と表現」では、顔を正しいバランスで描く練習方法として、人の顔写真を半分に折って画用紙の上に置き、残りの半分を正しいバランスに気を配りながら紙に描いてみる……というような、本当に、すぐにやってみたくなる方法を教えてくれるのです☆
 他にも、「色相環やトーンスケールを自作してみましょう」とか、「初心者は2~4色に限定したカラーパレットで練習してみましょう」とか、実行可能な方法が多くて、とても参考になり、読んでいるだけで、実際に、お絵かき教室で先生に教えてもらっているみたいな感じがします。
 しかも割と手軽に出来る方法が多いので、これから絵を習ってみたいと考えている方の独習用にも使えると思います。さまざまな練習方法を一通りやってみると、絵を描く基礎力が向上しそうです☆
 また少しだけ立体(3D空間)にも触れていて、図面の展開図に描いた複葉機を組み立てる時には、ポリプロピレンの透明シートに図面を転写して、それを切り取り、グルーガンなどで組み立てる……というお手軽な方法まで教えてくれます(笑)。
 最後の「技法」のページでは、「鉛筆の持ち方」についての指導もあり、ペンを文字を書くように持つだけでなく、高いグリップで持つと、ゆるい線を描けるとか、軸の上に人差し指を乗せて持つと、安定した均一な力で描くことが出来るなど、本当にさまざまな基本技法まで教えてくれます。
 その他にも、画材や技法について多岐にわたって教えてくれるので、描画の初心者の方はもちろん、ベテランの方が基本的技法を概観して復習するのにも役に立ちます。また誰かに美術を教えている方でも、この本にある練習法などを、自分の生徒さんに教える時の参考に出来るのではないでしょうか。
 アートワークを向上させる方法について、さまざまなヒントをもらえる本だと思います☆
   *   *   *
 別の作家の本ですが、基本的なフリーハンドでの描画を学ぶ本には、『ラクガキ・マスター 描くことが楽しくなる絵のキホン』、『新15分スケッチ練習帖【基礎ドリル編】』など、いろいろあります。
 また古典的リアリズム絵画で描画の基本を学ぶ本には、『アトリエのドローイング : 古典に学ぶリアリズム絵画の基本技法』、『ドローイングレッスン -古典に学ぶリアリズム表現法』、『ペインティングレッスン 古典に学ぶリアリズム絵画の構図と色』などがあります。

Amazon商品リンク

興味のある方は、ここをクリックしてAmazonで実際の商品をご覧ください。(クリックすると商品ページが新しいウィンドウで開くので、Amazonの商品を検索・購入できます。)