ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
動く&錯視錯覚の本
錯視錯覚技法
パソコンでチャレンジ! クレイアニメーションを作ろう
『パソコンでチャレンジ! クレイアニメーションを作ろう (CD-ROM付き)』2006/4/22
田中 望 (著)
(感想)
クレイアニメーションの基本や作り方がよく分かる本です☆ 2006年発行の古い本なのでカメラなどの機材はあまり参考にならないかもしれませんが、クレイアニメーションの原理や、キャラクター作り、撮影方法などの解説がとても具体的で丁寧なので、全体として、今でもとても役に立つ本だと思います。
ところで、「ウォレス&グルミット」という愉快な外国のアニメーションをご存じでしょうか? 珍発明家のウォレスと相棒の犬のグルミットが、真面目に(?)おかしな騒動を起こしていくアニメーションなのですが、これに使われているのが、クレイ(粘土)アニメーションです。粘土で作った人形を少しずつ変形させ、それをコマ撮りすることで、アニメーションを作っていくという手法です。
この本の内容は、「1.クレイアニメーションの魅力」「2.始める前の準備」「3.クレイでキャラクターを作る」「4.クレイアニメーションの基本」「5.コマ撮り撮影の極意」「6.応用テクニック」の全7章から成り、有名なクレイアニメーションの紹介から、パソコンでクレイアニメーションの作品を作る方法まで、丁寧に解説してくれます。
例えば「2.始める前の準備」には、粘土の種類や選び方もありますし、人形の基本的な内部構造(発泡スチロールと針金で作った骨格にクレイを肉付けする)の他、背景についての解説から、簡易スタジオの作り方まであります。特に、キャラクターの撮影位置を示すための「場みり用ポインター」などは、現実に撮影を行うときに、本当に必要になるものだと思います☆
続いて「3.クレイでキャラクターを作る」では、実際の例の写真付きで、人形や背景小物の作り方の詳細説明があります。ここでも、実際に作っている人だからこそ分かるノウハウを、惜しげもなく披露してくれているので、自分で作る時にとても参考になります。
さらに「4.クレイアニメーションの基本」で撮影の方法を、「5.コマ撮り撮影の極意」では、実際の作品を仕上げるための絵コンテ作りや、機材の使い方、音の入れ方まで解説してくれるという……クレイアニメーションの基本をおさえた網羅的な内容になっています。
なお付属のCD-ROMには、サンプル動画や画像が入っています。動画はMPEG4とWindows Media Playerで再生できるwmvの2タイプのファイルなどだそうですが、詳しい動作条件などは書いてありません。WindowsとMacで使えるようですが、この本は2006年3月の情報で書いてあるそうなので、現在も使えるかどうかは不明です(汗)。たぶん使えるとは思いますが……。
その点を差し引いても、この本はクレイアニメーションの基本(キャラクター人形の制作から撮影方法まで)を、実際に苦労して作ってきた人ならではの詳しさで、分かりやすく具体的に教えてくれる本なので、とても役に立つと思います☆
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別の作家の本ですが、人形アニメーションやコマ撮りアニメの参考になる本には、他にも『Adobe Premiere Pro ・ After Effectsでクレイアニメ&人形アニメを作ろう!』、『つくろう!コマ撮りアニメ - HOW TO MAKE THE STOP MOTION ANIMATION』、『映像+ 08―映像製作の最新現場マガジン 特集:人形アニメーションの現場 2』、『映像+ 01―映像製作の最新現場マガジン 人形アニメーションの現場』など、色々あります。
また、アニメーションの参考になる本としては、『映像+ 06―映像製作の最新現場マガジン 特集:キャラクターデザインの現場』、『日本TVアニメーション大全』などもあります。
さらに、3DCGソフトMayaを使ったアニメーション作りの参考になる本としては、『Maya キャラクターアニメーション -How to Cheat in Maya 日本語版-』、『Mayaリギング -正しいキャラクターリグの作り方-』などもあります。
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