ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

描画参考資料

雲の表情

『雲の表情 (カラーブックス 300) 』1974/1/1
伊藤 洋三 (著)


(感想)
 雲についてさまざまな知識を得ることが出来る本です☆ ちいさな文庫本なのですが、美しい雲の写真をカラーと白黒写真で見ることが出来るだけでなく、雲がどうして出来るかなどの科学的解説や、なんと織物の模様や紋所などに使われる雲の形まで(!)、驚くほど多角的・網羅的に紹介されています☆
 空を眺めるのが好きで、窓から空に浮かぶ雲を見ていると、あー、海辺にでも行って、ずっと眺めていたいなあと思ってしまいます(でも、実際にやると、たぶん5分で飽きそうですが……汗)。
 この本には、春夏秋冬に撮影された雲の写真(短いコメント付き)が多数掲載されているので、ただぼーっと眺めるだけでも癒されるのですが、ある季節には、どのような雲がでやすいかなどを知ることも出来て、イラストを描く時の資料としても役に立ちます。(本のサイズが小さいので、ぼーっと眺めて癒されたいという方は、もっと大きな写真集を買われた方がいいと思いますが……)。
 本の前半はカラーと白黒の雲の写真、後半は「雲の科学」「雲とその周辺」に関する資料集になっていて、「雲の科学」としては、雲の分類や雲が示す大気の状態などについての科学的解説があります。
 ここまでは、普通の雲や気象の本と同じなのですが、資料集後半の「雲とその周辺」の内容がとても充実しています。
 まず「雲と諺・比喩」では、「雲を掴むよう」といった、よく使われるものから、「雲蒸龍変」のような聞いたことがなかったものまであり、へー、雲を使った諺や比喩って、こんなにあったんだと驚きました。それから、織物の模様や紋所として使われている雲の形(家紋みたいなもの)とか、雲にちなんだ名前がついたお菓子やら植物やら動物やら……びっくりするほどマニアックな内容で、伊藤さんの雲についてのこだわりが感じられました。
 マニアが書いた雲の本、という感じなので(笑)、この小さな本から、さまざまなネタが拾えると思います(笑)。
   *   *   *
 別の作家の本ですが、雲について詳しく学べる本には、他にも『雲のかたち立体的観察図鑑』、『雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑』、『驚くべき雲の科学』、『雲の中では何が起こっているのか』など色々あります。
 また、天気や気象について学べる本には、『天気と気象100―一生付き合う自然現象を本格解説』、『気象の図鑑 (まなびのずかん)』、『自分で天気を予報できる本』、『地球・気象 (ニューワイド 学研の図鑑)』など多数あります。

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