ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本
(しかけ絵本&技法、ペーパークラフト)

しかけ技法(日本の作家)

型紙なし

とんで出たカラス

『とんで出たカラス―ポップアートする (つくるシリーズ) 』
1994/04
佐藤 諒 (著)


(感想)
 さまざまな「斜め折」のしかけを教えてくれる、しかけ絵本です。
 「斜め折」の典型的なしかけは、くちばしの形に飛び出すしかけで、とても簡単に作れるのに、しかけに動きをつけやすいので、初心者教室などでもよく紹介されているしかけ技法です。
 この本は、7つの斜め折り作品を貼りつけた絵本で、各々の作品について、1)斜め折の技法をつかったしかけ作品、2)その作品の作り方説明(イラスト付)、という構成になっています。普通のしかけ技法の本は、この1)の部分を写真だけで紹介しているものがほとんどなのですが、この本は、1)の部分に、しかけ技法の実例が貼りつけてあるので、実際に「飛び出してくる」絵本になっているという珍しい絵本です。ただし、作り方説明には、きちんとした型紙がついていないので、実例を参考に自分で工夫して作ることになります。
 斜め折技法を効果的に使っているので、とても簡単に出来るのに、広げた時に「わ!」と驚きや楽しさの感じられるしかけばかりです。しかけ技法に興味がある方には、とても参考になると思います。
・1ページ目:目次
・2~3ページ目:ポップアートの楽しいひろがり(作品を紹介した写真)しかけなし。
・4~5ページ目:モーちゃんの入学おいわい(カードを開くと、かわいい牛が手(前足)を広げます)
・6~7ページ目:モーちゃんの入学おいわい(作り方説明(イラスト付))
・8~9ページ目:おもいでのアルバム(実例)
・10~11ページ目:おもいでのアルバム(作り方説明(イラスト付))
 以下、同様に「かえるさん おくちのなかは?」、「みんなあつまれ コケコッコ」、「とんで出たカラス」、「大きなくちのカバさん」、「お正月だよ ししまいだ」について、実例+作り方説明の4ページずつが続きます。
 この中で、特に「お正月だよ ししまいだ」は、斜め折で開いたししまいの口の歯が、ページを開閉するたびにカシュカシュと厚紙があたって音が鳴るので、技法的にとても参考になると思います☆
  *   *   *
 この本は残念ながら絶版のようですが、佐藤 諒さんは、折り紙で算数を勉強できる『算数と図形 (1) (算数と図形 1)』、『算数と図形〈2〉五角形の世界 (算数と図形 2)』などの本も出しています。

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