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第1部 本

しかけ絵本(日本の作家)

幽霊城からの脱出 (大人の謎解き絵本)

『幽霊城からの脱出 (大人の謎解き絵本) 』2014/6/20
SCRAP (監修), Marble.co (イラスト), 鹿野 康二 (その他)


(感想)
 大人の謎解き絵本ですが、子供でも楽しめると思います(かなり難しいですが)。
 大人っぽい色彩が使われていますが、イラストの絵柄は可愛い日常系なので、こわーいはずの暗い幽霊城でも、リラックスした気分で、骸骨や幽霊の間をじっくり眺めて謎解きを楽しめます(笑)。
 監修のSCRAPは「リアル脱出ゲーム」で有名なのだそうですが、パズル以外の脱出ゲームをしたことがなかったので、知りませんでした。もちろん書籍版「脱出ゲーム」は初めてだったので、かなり難しく感じましたが、なんとか解くことが出来ました。これでもSCRAPの「脱出ゲーム」としては、最も簡単な部類だそうです(汗)。
 この本は、『ウォーリーをさがせ! 』や『ミッケ! 』のように探し絵をしながら、さまざまな謎を解き明かしていくのですが、『ウォーリーをさがせ! 』などとは違って、何を探せばいいのか自体が、まず分かりません(汗)。最終ページの多くの扉のなかから、脱出のための正しい扉を探すのがゴールなのですが、そのために何をすべきかがはっきり提示されず、謎めいた言葉を手掛かりに探していくことになります。

 この謎を段階的に解き明かしていくことになるのですが、第一段階の「おたから探し」は、パズル好きなら比較的簡単に解き明かせると思います。でも、第二段階の「おたから二つ」では、発想の転換が必要です。ネタバレ禁止なので、はっきりと言えませんが、「この本のすべてを使う」ことが必要です(本にはカバーなんかも含まれますよね……)。この第二段階がなかなか解けずに、「ひょっとして蓄光インクで描いてあるのか?」と電気を消したり、ページを明かりに透かしてみたり、いろいろ頑張ってしまいました(笑)。でもその間、本をいじくりまわしていたおかげで、正解にたどり着けたのだと思います。
 そして第三段階(最終段階)の「正しい扉」。ここで、「どうしてこのページにだけ、これがあるんだろう?」となんとなく違和感を持っていた「あるもの」が明確な意味を示していたことに初めて気づき、「ああ!」と、ちょっと爽快感を味わいました。
 解答にたどり着いたら、本の巻末に貼付された封筒を開きましょう。謎の解答・解説と、エンディングストーリーを読むことができます。そこに「おまけ」の謎もあります☆
 この本は、絵さがし本や迷路本というより、推理小説に近い感じがします。一度、謎を解いてしまうと、何度も解く気がしなくなる、という意味で、です(汗)。絵さがしや迷路本だと、気分転換に何度も正解を探すことが出来るのですが……。
 でも、とてもよく出来た推理小説なので、「謎解き」が好きな方には、お勧めします☆ とても楽しい本だと思いました。
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 SCRAPの他の本、『SCRAPヒラメキナゾトキBOOK』、『謎解きパズル塗り絵』、『5分間リアル脱出ゲーム人生』に関する記事もごらんください。
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 「リアル脱出ゲーム」で有名なSCRAPには、他にもいろいろ楽しい本があります。
 『リアル脱出ゲーム 公式過去問題集』は、SCRAPが主催してきた「リアル脱出ゲーム」の名作公演を紙上で再現し、実際に謎を解きながらストーリーが体験できる過去問題集です。
 また、『マダム・マーマレードと暗い日曜日』は、SCRAP が企画・原案を行った推理本。
 『人狼村からの脱出』、『ふたご島からの脱出』、『十人の憂鬱な容疑者』は、SCRAPによる“リアル脱出ゲーム"の書籍版「脱出ゲームブック」シリーズです。

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