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第1部 本

作文技術

理科系の作文技術

『理科系の作文技術 (中公新書 (624))』1981/01
木下 是雄 (著)


(感想)
 報告書や論文を日本語で書くための作文技術を教えてくれる本です。1981年発行の古い本ですが、今でもとても役に立ちます。理科系の論文だけでなく、文系の論文やビジネス文書を書く場合にもとても参考になるので、大学生以上の方には、せひ一度は読んで欲しいと思います。
 この『理科系の作文技術』は、以前に紹介した『日本語の作文技術』と同じように、「自分の伝えたいことが、読み手に明確に分かりやすく伝わる」ことを目的とした作文技術です。『日本語の作文技術』は、個別の文章の作文技術を教えてくれる本ですが、この本は、その技術を前提として、いかに分かりやすく論文に組み立てていくかを教えてくれます。
 まず準備作業(材料集め、目標規定)から始め、文章の組立て方(叙述の順序、文章の構成)、パラグラフ(立て方、長さ)、文の構造と流れ、と進んでいきます。
 また作文をする際の心構えとして、「はっきり言い切ること」、「事実と意見を区別すること」、「わかりやすく簡潔な表現をすること」を心掛けることについても解説しています。
 さらに、手紙・説明書・原著論文・学会講演などについての具体例付きの解説、著者自身のメモの公開など、参考になる内容がてんこ盛りです。
 明確な論旨、具体例をあげての分かりやすい説明……この本自体が、『理科系の作文技術』として、最高のお手本です☆
   *   *   *
 この本には漫画版の『まんがでわかる 理科系の作文技術』もあります。また木下さんには、『レポートの組み立て方』などの本もあります。
 また他の著者の本ですが、論文の書き方について基本的な技術を学べる本には、『レポート・論文の書き方入門』、『この1冊できちんと書ける! 論文・レポートの基本』、『これだけは知っておきたい「レポート・報告書」の基本と常識』などがあります。論文初心者の大学生向けの本としては、『ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方』、『新版 論文の教室―レポートから卒論まで』などもあります。
 さらに、論文の書き方だけでなく問題解決の技術も学べる本には、『考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則』などもあります。

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