ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第１部 本
（しかけ絵本＆技法、ペーパークラフト）
パズル
面積迷路
『面積迷路 (学研ムック) 』2011/9
学研パブリッシング (編集)
（感想）
「めんせきめいろ」って何？ 「迷路」という魅力的な名前につられて、うっかり本を手にとったのが運のつき。実際には「算数問題集」みたいなものだったのに、すっかり夢中になってしまいました。
これは絵本でもペーパークラフト本でもありませんが、子供の頃に算数が苦手だった私でも、楽しく（苦しく？）図形問題を学べるミラクル本なので、ここで紹介させていただきます。えーと、ペーパークラフトの設計にも、もしかしたら役立つかも……（弱気）。
簡単に言うと、足し算掛け算などの簡単な四則演算だけを使って、四角形の面積や辺の長さを答える問題集です……というと、目をそらす人が多発しそうな気がします（もちろん私もそうでした）が、やってみると、これが何故かとても楽しい☆ （見かけは、モロ数学って感じですが……）。
単純な「パズル」はパターンを覚えればすぐに解けるそうですが、これは「考えないと解けない」問題にしてあるそうで……まあ、初めからパターンを覚えていない人間にとっては、どっちでも同じなのですが……（苦笑）。なお、問題のイラスト図形は、計算せずに「ヒラメキ」ならぬ「あてずっぽう」で解いたりしないよう、必ずしも正確な形に描かれていないそうなのでご注意を。
この本の問題は初級から上級まで段階的に難易度が上がっていくので、初めの頃のごく簡単な問題をすぐに解いてしまって、（なーんだ、私って、もしかして賢い？）なんて、ちょっぴりイイ気になり、うっかり次の問題にも手を出して……どんどんこの図形パズルの迷宮の奥へと誘い込まれてしまうという……恐ろしい罠のある本です。
でもこんな罠なら、むしろ大歓迎☆ 簡単な問題でも、解けた時にはそれなりの達成感が得られますし、解けた数が増えるにつれ、頭が良くなっていくような錯覚も感じられます。なにより、ちょっとしたひらめきを使って、スマートな解き方が出来たときの爽快感といったら☆
もちろん、お子さんの算数能力（特に図形）を楽しく向上させるのにも役に立ちます。（この難易度の問題を「楽しめる」のは、小学校高学年以上だと思いますが……（汗））
解答するには、ヒラメキや論理的思考能力が大切なようですが、どの問題も、とにかく比率などを出して地道に計算していけば、時間がかかっても必ず解けます（もちろん解答＆解説もあるので、どうしても解けない時は、それを見て解き方を理解することもできます）。ただし、この方法で計算する場合は、14/5などの割り切れない数になることが多いので、計算も大変ですし、解法としても優雅さを欠きます（汗）。
実は、問題にある面積の数字は、補助線を引いてその一部分の数字を出したり、加算減算したりすると、どれかの面積の整数倍になるように設定されています。つまり比率の計算が大変になるような時には、図形の形をよく見て、１）補助線を引くことで面積を分割して別の数字を簡単に導けないか、２）面積を加算減算したら、どれかの整数倍になっていないか、を確かめて、図形の形の意味を探っていくと、「やった！」とカイカンを得られるような解法をヒラメけるのです☆ ……が、なかなかヒラメケない時には、暗い迷路に迷いこんだような気分に陥って……あ、面積迷路って、こういうことか……と肩を落としながら、比率で計算して力技で解答し、巻末の解説を見て、（くやしい思いをしながら）ああ、こういうやり方だったのか、と納得します（解説は分かりやすいです）。
ほとんどの問題は比率で計算できるので、ヒラメキなしでも解答できるのですが、できるだけ、計算ではなくヒラメキを使うように心掛けると、算数能力だけでなく、論理的な思考力をすごく鍛えることが出来ると思います☆
最後の方に近づくにつれ、どうやってヒラメクのかなあ……と、どんどん苦しくなります（汗）。それでも、やればやるほど、数学的センスと大局観が養われていくと……信じて解いていきます。
そして全部解き終わって、ホッとして、あーあ、もうちょっとやりたかったな、なんて感じる人のために……なんと、この本はシリーズ化されていて、たくさんの問題があるのです……（ちょっぴり……トホホ）。
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村上さんの他の本、『1駅1問! 解けると快感! 大人もハマる算数パズル』に関する記事もごらんください。
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「面積迷路シリーズ」には、他に『新版 面積迷路』、『ロジカル思考トレーニングパズル立体面積迷路』、『面積迷路 ひらめき編』、『面積迷路 スピード編』などがあります。
また、『立方体の切断の攻略 (受験脳を作る)』、『回転体の攻略』、『円の転がりの攻略』は、算数受験問題の攻略法を教材化したもので、受験問題をパズルのようにトレーニングできます。
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