ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)

第1部 本

しかけ絵本(海外の作家)
 ※日本語の本(翻訳版)もあります

その他の海外の作家

The Night Before Christmas
  (クリスマスのまえのよる)

『洋書:The Night Before Christmas: A Magical Cut-Paper Edition(英語)』2007/9
 Clement C. Moore (著), Niroot Puttapipat (イラスト)

『和書:クリスマスのまえのよる (しかけえほん)』2007/11
 クレメント・C. ムーア (著), ニルート プタピパット (イラスト), Niroot Puttapipat (原著), きたむら まさお (翻訳)


(感想)
 クリスマス・イヴの夜、静かな夜空を滑るように駆けていくトナカイの列とサンタの橇。白い背景に繊細な黒い影絵で表現された世界は、しんしんと降り積もってゆく雪の結晶のような、清澄で神聖な感動を与えてくれます。
 子供向けというよりは、大人向けのしかけ絵本。白と黒を基調とした繊細な影絵に印象的にあしらわれた赤、緑、金がとてもエレガントです。立体的なしかけではなく、切り絵やめくりという単純なしかけが多いのですが、むしろそれが落ち着いた都会的な雰囲気を醸し出しています。そして最後の見開きページには、雪のつもった街の夜空を掛けていくトナカイたちの引くサンタの橇が美しいシルエットで浮かび上がります。白い教会の尖塔は月や星の明かりできらきら金色に輝いているようです。小さな声でゆっくり聖歌を口ずさみたくなるような、神聖な静けさがページを開くたびに部屋のなかに漂ってきます。
 大きなしかけが少ないので、しかけ絵本としてはとても薄く、普通の絵本並みの厚さしかないので、本棚で邪魔になることもなく、贈り物としても喜ばれると思います(サイズは大きめですが……)。薄い紙でできた切り絵がとても繊細なので、子供向けではなく、大人向けの絵本です。

・1ページ目:クリスマス・イブ。トナカイの列とサンタの橇(しかけなし)。
・2~3ページ目:クリスマス・イブのお屋敷の外と内(めくりしかけ)
・4~5ページ目:夜空を駆けるトナカイに驚く少年(窓の切り絵)
・6~7ページ目:三日月の夜空を駆けるサンタの橇(窓の切り絵)
・8~9ページ目:教会のある街の夜空をゆくトナカイとサンタ(アーチ窓の小さい切り絵)
・10~11ページ目:屋根に着陸するサンタとトナカイ(アーチ窓の小さい切り絵)
・12~13ページ目:大きなクリスマスツリー(ドアの切り絵)
・14~15ページ目:暖炉から出てくるサンタ(ドアの切り絵)
・16~17ページ目:白い街の夜空を駆けるトナカイの列とサンタの橇(飛び出す切り絵しかけ)。とても見事な繊細なしかけです。クリスマスの日に開いて飾ると、神聖な雰囲気になるでしょう。クリスマス・ポップアップには、クリスマスツリーや雪だるまなどが多いと思いますが、これは白と黒(少しだけ金)とした、とても大人っぽいものなので、ワインがあるような大人のパーティのデコレーションにも、ふさわしいと思います。
・18ページ目:プレゼントに喜ぶお屋敷の家族(しかけなし)。
   *   *   *
『ジングルベル』は、「ジングルベル」の歌詞に合わせた、繊細で美しい切り絵のようなしかけ絵本で、この『クリスマスの まえのよる』の第二弾です。
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 この本のイラストを担当しているプタピパットさんの他の本、『アラジン(Aladdin)』に関する記事もごらんください。

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