ちょき☆ぱたん お気に入り紹介 (chokipatan.com)
第1部 本
動く&錯視錯覚の本
動く絵本
うごく浮世絵!? (びじゅつのゆうえんち)
『うごく浮世絵!? (びじゅつのゆうえんち)』2005/1
よぐち たかお (著), Arthur Binard (原著), アーサー ビナード
(感想)
しかけ絵本というと、「飛び出す(ポップアップ)しかけ絵本」が有名ですが、この本のしかけは「飛び出す」のではなく、「動く」ものです。『ギャロップ!』や『スウィング!』という新タイプのしかけ絵本をご存知でしょうか。白黒の縞模様のフィルムのページをめくると、フィルムの中で馬が疾駆したり、野球のバットでボールをかっ飛ばしたりするという、アニメーションしかけ絵本です。このうごく浮世絵!?もその原理を使ったアニメーションしかけ絵本ですが、絵とフィルムが別々になっているので、しかけの仕組みを知るのに最適です。ただし今回のフィルムは「縞」ではなく、「格子状」ですので、絵は上下にも動きますし(拡縮する感じにも動きます)、絵がカラーなので、色すら変化するものがあります。そして……今回動くのは、なんと浮世絵です!
まず表紙の絵を見て下さい。写楽の歌舞伎役者の眼や眉の周囲に、なにやらドットがたくさんついています。そこに格子のフィルムを置いて、少しずつ動かしてみると……なんと、眉や目が動きます! これはちょっと感動的です。(フィルムは本の裏表紙についている袋に入っています)。
その他にも、雨や花火、強風に揺れる木……2次元の絵が、本当に動いて見えます。
でも一番お勧めなのは最後の北斎の赤富士。これは色彩の変化がすばらしいです。夕方頃の水色から橙色に微妙に変化していく空の色が、絶妙に表現されています。錯覚のマジックをぜひ楽しんでください。
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よぐちたかおさんは、他にも『ぼくらのゆうえんち』、『ぼくのとくいわざ』、『サーカスがやってきた』などの動く絵本をだしています。
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