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第1部 本

 IT

いちばんやさしいウェブアクセシビリティの教本(加藤善規)

『いちばんやさしいウェブアクセシビリティの教本 人気講師が教える誰もが使えるコンテンツ作り』2026/2/20
加藤善規 (著)


(感想)
 ウェブアクセシビリティの基本である「ウェブアクセシビリティガイドライン(WCAG)」と、その具体的な対応方法を解説してくれる本で、主な内容は次の通りです。
Chapter1 ウェブアクセシビリティの基礎知識
Chapter2 ウェブアクセシビリティガイドラインの理解
Chapter3 企業が取り組むべき理由と効果
Chapter4 アクセシブルなウェブコンテンツを作る実装方法
Chapter5 ウェブアクセシビリティ対応の実践プロセス
Chapter6 企業文化に根づかせるためのアプローチ
Chapter7 これからのウェブアクセシビリティ
   *
「Chapter1 ウェブアクセシビリティの基礎知識」によると、アクセシビリティとは……
「アクセシビリティ(accessibility)とは、簡単に言うと「アクセスのしやすさ」を意味します。ウェブサイトやアプリケーション(以降、アプリ)だけでなく、あらゆる製品や建物、乗り物、サービスに対しての「利用しやすさ」「支障なく利用できる度合い」を指す言葉として使用されます。」
   *
 そしてアクセシビリティが対象とするすべての利用者の例としては……
・視覚や聴覚、認知・運動能力に制約のある利用者
・老眼をはじめとする、加齢による身体能力の変化により認知や身体機能が低下した利用者
・一般的な身体の障害や認知機能の低下を抱える利用者
・日本以外の国にルーツを持つ、あるいは日本語ネイティブではない利用者
 ……だそうです。
 ユーザビリティの5つの特性としては……
1)学習しやすさ
2)効率性
3)記憶しやすさ
4)エラー発生率(低い)
5)主観的満足度(高い)
 ……があり、すべての利用者の使いやすさに貢献している事例としては……
・統一され明確でわかりやすいナビゲーション
・読みやすいサイズなどにカスタマイズしやすいテキスト
・操作しやすいサイズや見た目のデザイン
・動画コンテンツに対する字幕や音声ガイドの提供
 ……などがあるそうです。
 続く「Chapter2 ウェブアクセシビリティガイドラインの理解」では、ウェブアクセシビリティを向上させるためのガイドラインについて解説されていました。
 ウェブコンテンツをより多くの人に対してアクセス可能にするための国際的ガイドラインには「WCAG(Web Content Accessibility Guidelines)」があり、その特徴には……
1)技術的中立性:HTML、CSS、JavaScript、PDFなど特定の技術に依存せず、あらゆるウェブ技術に適用可能な原則として設計されている
2)検証可能性:客観的に検証・評価できるよう設計されている
 ……があり、次の4つのレイヤーで構成されているそうです。
1)原則(4つの原則)
2)ガイドライン(13のガイドライン)
3)達成基準(3段階の適合レベル)
4)達成方法、参考達成方法
   *
 最初の「WCAGの4つの原則」としては……
1)知覚可能:情報や操作を複数の感覚で認識できるようにする
2)操作可能:様々な入力方法(タッチ、キーボード、音声など)に対応する
3)理解可能(誰もが理解できるシンプルで明確な表現を使う)
4)堅牢(多様な支援技術と互換性を持たせる))
 ……があり、それに沿ったWCAG解説書、WCAGテクニック集があるそうです。
 なかでも「WCAGクイックリファレンス」は、とても便利そうに感じました。これは「WCAGの各達成基準とテクニックをまとめた、カスタマイズ可能なリファレンス」だそうです。
 そして……
「日本では、ウェブアクセシビリティ基盤委員会(WAIC)が「アクセシビリティ サポーテッド(AS)情報」を公開しています。これは、JIS X 8341-3:2016(WCAG2.0)で使用する達成方法が、調査時点の主要なブラウザ及び支援技術の組み合わせにおいて実際にアクセシビリティ サポーテッドであるかを調査した結果をまとめたものです。」
 また「JIS X 8341-3:正式名称「高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ」」は、日本のウェブアクセシビリティに関するJIS規格で、JIS独自の「対応度表記ガイドライン」を定義しているそうです。
 そしてウェブアクセシビリティ基盤委員会が作成・公開している「ウェブアクセシビリティ方針策定ガイドライン(2021年12月版)」も、あります。
 さて「Chapter3 企業が取り組むべき理由と効果」によると、ウェブアクセシビリティに正しく投資した場合に考えられるメリットとしては……
1)市場拡大による売上増
2)運用効率改善によるコスト削減
3)訴訟リスクの軽減や企業価値向上
4)企業の倫理的・社会的責任を果たす
 ……があり、法的要件には、「障害者差別解消法(日本国内)」、「デジタル社会形成基本法(日本国内)」や、海外における法令の「米国のADA」、「EUのEAA」などがあるそうです。
 また「代表的な国内のガイドライン」等としては……
・みんなの公共サイト運用ガイドライン(法務省)
・デジタル・ガバメント推進標準ガイドライン
・ウェブアクセシビリティ導入ガイドブック(デジタル庁)
 ……などがあります。
 そして「Chapter6 企業文化に根づかせるためのアプローチ」では、参考になるデザインシステムについて次のものが紹介されていました。
・世界標準として参照される政府系デザインシステム
1)GOV.UK Design System(英国政府)
2)U.S.Web Design System(米国政府)
・日本国内の優れた事例
1)デジタル庁デザインシステム(日本の公共サービスのデジタル化を進めるために作られた行政向けの統一デザインアセット)
2)SmartHR Design System
3)freeeアクセシビリティー・ガイドライン
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『いちばんやさしいウェブアクセシビリティの教本 人気講師が教える誰もが使えるコンテンツ作り』……ウェブアクセシビリティの基本である「ウェブアクセシビリティガイドライン(WCAG)」や、方針の策定、実装、評価までの流れを解説してくれる本で、ウェブアクセシビリティの概要を把握するのに、とても参考になりました。これから学習したい方に向けた「今から始められる学習ステップ」のアドバイスもあります。ウェブサイトの構築・運用に関わっている方は、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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『いちばんやさしいウェブアクセシビリティの教本』