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第1部 本

絵本づくり

最強の出版バイブル(鬼塚忠)

『1500冊の企画に携わり、ベストセラーを多数輩出した著者のすべてのノウハウを詰め込んだ 最強の出版バイブル』2025/9/11
鬼塚 忠 (著)


(感想)
 これまで約1500の企画を出版まで結びつけ、ベストセラーも多数輩出している作家のエージェント・鬼塚さんが、本を出したい人が実際に本を出版するまでに行う必要がある「企画の考え方」「企画書の書き方」「出版社への売り込み方」「原稿の書き方」「出した本の売り方」などについて、自分の「作家のエージェント」歴30年で培ったノウハウとともに紹介してくれる本です。
「第1章 出版業界の現在地」には、出版社の利益の例として、「1600円の本を出す場合」が紹介されていました。5000部刷って全部売れると、市場での売り上げ800万円。その65%が入金されるので520万円。原価は350万円(著者への印税80万円、校正費14万円、編集者人件費100万円、想定デザイン代16万円、本文デザイン代30万円、紙代50万円、印刷代40万円、その他20万円)。さらに追加されるのが「販売費+一般管理費+広告費+営業人件費」100万円(固定費)なのだとか。
 つまり初版が全部売れれば、売上利益は170万円なのですが、実際には全部売れることは少なく、現在の返本率の平均は40%なので、312万円の売上……これは原価を超えてしまっていますね……しかも売り上げは、半年後に入って来ることが多いそうです。実は、利益率が上がるのは、初版を売り切った後の「重版」からなのだとか……厳しいんですね……。
 また「第4章 出版社への売り込み方」によると、営業の判断材料は主に次の3つだそうです。
1)著者の過去作品の売れ行きの数字
2)提出された企画書の類書の過去の売れ行きの数字
3)著者が個人的に持っている売る力
 ……利益が上がるのが「重版後」という厳しさなので、「著者のプロフィール」は最も重要な判断材料になるようです。だからこそテーマは、「人生をかけて取り組んでいるもの」や「長年従事している仕事」などが適しているそうです。
 そして「第3章 企画書の書き方」によると、企画書に最低限書いておくべきものは次の通りだそうです(本書では、企画書のサンプル(実例)も見ることが出来ます)。
1)タイトル(誰にでも中身がわかるタイトルをつける)
2)サブタイトル(検索されそうなワードを入れる)
3)企画趣旨
4)著者プロフィール
5)類書
6)体裁(単行本・新書・文庫などの外枠のこと)
7)目次(読者の道しるべ、書き手の書籍全体の設計図)
8)サンプル原稿(「はじめに」と「第1章」など)
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 また「第4章 出版社への売り込み方」によると、実際に出版社に売り込むには、次の4つの方法があるそうです。
1)メールか郵送で送る方法
2)イベントなどで積極的に知り合う
3)編集者を紹介してもらう
4)エージェントや出版プロデューサーのような人に頼む
 ……これとは逆に「ネット上での存在感を示す」ことで、出版社に声をかけてもらう方法もあるようでした。
「第5章 原稿の書き方」では、「はじめに」の書き方や、読ませる文章にするためのテクニックの他、AIを使って書く方法についても説明がありました。
 ちなみに「AIを使って書く方法(PLAUDやNottaと、ChatGPTを使う方法)」としては……
「まずPLAUDかNottaをオンにし、細かく定めた目次に沿って話し、録音します。1回の録音は小見出しで2つほど、およそ5分です。
 その録音データをこれらのデバイスを使って文字起こしします。PLAUDは文字起こしから編集までを自動でいっきにやってくれるので効率いいです。
 次に、その書き起こした文章をワードかGoogleドキュメントに貼り付け、目視で誤字や脱字を修正します。その後、ChatGPTなどのAIを用いて、例えば「この文章を書籍の本文にしたいので、わかりやすいように編集してください。文体はです・ます調で、箇条書きは不要です」と指示します。この時点である程度理路整然とした読みやすい文章になります。」
 ……すごく実践的に役に立つアドバイスですね! もちろん、この後も加筆修正・推敲を重ねて、書籍レベルの完成度に仕上げていく必要があるそうです。
 そして最終章の「第7章 トラブルの対処の仕方」では、さまざまな対処法が紹介されていました。大事なことは……
「トラブル回避の最善の策は事前の予防です。十分なコミュニケーションをとり、あらかじめ契約書を締結することです。」
 ……きちんとした契約書と、編集者など関係者との良好なコミュニケーションが不可欠なんですね。
そして契約交渉のポイントとしては、まず「市場相場を知る」こと。例えば、印税率や二次使用権の相場としては、紙の書籍は10%、電子書籍は出版社収入金額の25%、オーディオブックは出版社収入金額の25%、海外翻訳権はビジネス・実用が50%、文芸が30%(ここから著者のバリューで前後する)だそうです。
 この他に、「エージェントを活用する」という方法もあるようでした。
『1500冊の企画に携わり、ベストセラーを多数輩出した著者のすべてのノウハウを詰め込んだ 最強の出版バイブル』……本を出すまでの工程(ハードルの乗り越え方)を、総合的・実践的に紹介してくれる本でした。とても参考になるので、本を出したい方は、ぜひ読んでみてください。
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 なお社会や科学、IT関連の本は変化のスピードが速いので、購入する場合は、対象の本が最新版であることを確認してください。

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『最強の出版バイブル』